2014 Rd.8 AUSTRIA

20140624-10

 

 開幕戦の表彰台獲得以降は苦しいレースが続いているマクラーレンだが、マシン特性的には合っているはずのオーストリアGPでもケビン・マグヌッセンの7位が最高という苦境を味わった。タイヤとビークルダイナミクス面からチームを支える今井弘エンジニアは、戦略的には自分たちの全てを出し切ったと語るが、開幕戦の苦戦も充分に予想していたことであり、今後も簡単に状況は変わらないだろうと明かした。

 

ーー7位・11位という結果に終わりました。

「ケビンに関しては、最後はまぁ今のクルマのパフォーマンスなりのところに持ってこられたかなと思います。レースとしてはベストのレースをしたと思いますし、戦略も正解だったと思います。レッドブルの前でフィニッシュできたのは良かったのではないでしょうか」

 

ーー最後にフォースインディアに抜かれてしまったのはしょうがない?

「チェコは今週ずっと速かったですからね。ペナルティを受けましたけど実際には予選も我々よりも前でしたから」

 

ーージェンソンも最後にライコネンに前に行かれてしまいました。

「このサーキットは同じような速さだと抜けないんですよね。ターン8でライコネンが何度かはみ出して走っていて警告を受けていたんですが、ライコネンも必死なので抜かせてくれませんでしたね(苦笑)」

 

ーーこのサーキットにこのアロケーションでは、2ストップという選択肢しかなかった?

「だと思いますね。路面温度が低ければ1ストップという選択肢もあったかもしれませんけど、これだけ暖かくなってしまうと難しいですね。我々はスーパーソフトのめくれ(グレイニング)が厳しくて上手く使えていないんです。ただここにミディアムだとあまりにもコンサバ過ぎたでしょうし、このアロケーションは仕方ないでしょうね」

 

ーーやはりまだフロントのダウンフォースが足りていない?

「フロントとは言わず、全体的に足りていませんね。まだまだ足りないです。そんな中でドライバー2人は良くレースをしてくれたと思います。特にケビンはレースごとに学んでいますし、今日は第2スティントのペースもすごく良かったですね」

 

ーーしかしメルセデスAMG勢の中では厳しい位置にいますよね。こういうストップ&ゴー的なサーキットではマクラーレンは相性も悪くないのではないかと思っていたのですが……

「いや、前回のカナダもそうでしたが、相対的な位置は悪くないと思いますよ。次のシルバーストンは厳しいかもしれませんけど……」

 

20140624-11

 

ーー地元レースで大きなアップデートは?

「まぁアップデートはありますが、そんなに大きくは変えられないでしょうね」

 

ーー今年はどのチームもダウンフォースが足りないと言っていますが、たとえばマクラーレンとウイリアムズでは状況が違うんでしょうか?

「もちろん僕らもダウンフォースが足りないんですが、ウイリアムズは極端にドラッグが少なくて、ウチはドラッグが結構大きいんですね。ダウンフォース量に関しては、排気管の位置変更がかなり効いていて、単純に今年のレギュレーションでダウンフォースを稼ぐのに苦労しているんですね」

 

ーーこのクルマにはまだ伸びしろはありそうですか?

「う〜ん……そんなにめちゃくちゃ大きな伸びしろはないかもしれませんね。例えば2009年はダブルディフューザーを持っていないから遅いし、それをきちんとデザインして持ち込めばドンとく速くなるというのは分かっていました。それとか2011年のブロウンディフューザーのように『これがないから遅い』っていうのが今年はありませんから、細かいところを詰めていくしかないんです。うん……厳しい! まぁ、まだシーズンの先も長いですし、諦めずにやっていくしかありません」

 

ーー開幕の時点では、シーズン中盤を迎えてもここまで苦しむというのは想像していましたか?

「いや、開幕戦の結果ができすぎだというのは自覚していたんです。あの時は他がいなくなったからあのポジションにいたというだけだったんです。カナダも戦略も含めてノートラブル・ノーミスで戦い抜いた結果、あそこ(4位)にたどりついたわけで、今はそれを続けていくしかないですね。クルマの100%を引き出すしかないです。それをやった結果がこの位置だというのは、確かにエンジニアとしてはフラストレーションも溜まりますけどね……」

 

(text and photo by 米家 峰起)

 

 

 

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