2014 Rd.14 SINGAPORE

20140919-10

 

ーー今回から無線での技術的な交信が禁止されることになりましたが、その影響は大きいですか?

「正直言ってそんなに違いはないし、影響は大きくないと思うよ。僕らの場合はそもそも無線でパフォーマンスに関することをやりとりしていなかったからね。マシン各部の温度やトラフィックの状況、レース戦略に関するやりとりくらいしかしていなかった。だから不安があるとしたら温度面の心配くらいで、他のチームはどうだか分からないけど、僕らに関してはそんなに影響はない。

 今回のルール変更そのものに関しては、まぁF1にはこういうアップダウンが付きものだと思っている。(ドイツGPで)FRICが禁止されたときだってメディアの注目は集めたけど、レース結果に与える影響はそんなに大きなものではなかったし、今回も似たような者だと思う。サッカーやバスケットボールのコーチが試合中に声を掛けることができても、結局は選手の判断や能力によって勝負が決まるのと同じように、クルマを運転するのはドライバーだし、エンジニアは無線で推奨すべき要素を伝えることはできたとしても、コクピットでマシンを操ることができるのはドライバーたった一人だけなんだからね。だから無線が禁止されてもそんなに変わりはないよ」

 

ーーフェラーリはあまり無線を使っていなかった?

「今年の決勝中に最も使っているのは信頼性に関することで、燃費やブレーキ温度、ERS温度の管理に関することだ。パワーユニットのコントロールはエンジニアがコンピュータで行なっているし、無線はパフォーマンスを向上させるような使い方はそもそもしていないんだ。今回のルールはドライバーをもっと孤独に自力で走らせるようにするためのものだし、そんなに問題はないと思う。確かにここは燃費に厳しいサーキットだし、安全を考えれば少し多めに積んで走った方が良いかもしれない。でも充分にマネージメントは可能だと思うよ。ここは抜きにくいサーキットだから、(後ろにクルマがいても)燃費走行をするのは難しいことじゃないしそういう意味では一番簡単な部類に入るサーキットだからね」

 

ーー無線交信が全くなしという方が良い?

「分からないよ。こういうルール変更に関しては、僕らはレースごとに良いショーを見せていく必要があるし、ショーを向上させていかなければならないから行なわれるんだ。5レース後には無線が完全に禁止になっているかもしれないしね。実際、この2週間ほど無線の話に注目が集まって、それで今回のレースがいつも以上に注目を集めるならそれも良いことだと思う」

 

ーードライバーとしてはプッシュし続けるレースがしたい?

「ドライバーとしてはもちろん、誰だって毎ラップ毎ラップ、少しでも速く全力で走りたいものだよ。でも今の僕らにはそれはできない。主にタイヤのデグラデーションのせいでね。最適な戦略を実現するためのピットストップのターゲットラップまで走れるように気をつけながら走らなければならないからね。レース中の給油が可能だったときにはもっと短いスティントで常にプッシュすることができたし、たとえば5周分の燃料の違いで異なるレース戦略が採れたりもした。でも、いわば今は違うF1なんだ。ショーを向上させるためにFIAやFOM、各チームが協力してコストやショーとしての善し悪しを勘案した上で最善の妥協策を見出していかなければならない。僕らはその中でそれに適応し最大限の結果が出せるようにするだけだよ」

 

20140919-11

 

ーー先週、あなたとセバスチャン・フェッテルのトレードに関する噂が流れましたが、それについては?

「何も付け加えるようなことはないよ。僕は去年の8月から13カ月もの間、自分の将来についてはフェラーリにあると語り続けてきた。それが全てだよ。こういう噂がイタリアから流れたというのは少し悲しいね。狙いがなんなのか奇妙だし、いずれにしてもフェラーリの助けにはならない。フェラーリはF1にとってもイタリアにとって巨大なブランドだし、どんな個々の存在よりも優るものだ。だからこそ僕らは敬意を持っているし、チームのみんなでサッカーをしたりポーカーをしたりごはんを食べに行ったりして、チーム内に良い雰囲気を創り上げようとしている。僕らは一体となって戦う必要があるし、実際にそうしている。ドライバーとしてはフェラーリで走れることを誇りに思っているし、周りからもそのことに敬意を持ってもらいたい。それなのに、イタリア国内からこんな噂が立つというのは残念だし、目的がよく分からない。その目的が分かったらみんなにも教えるよ」

 

ーールカ・ディ・モンテツェモロ会長がチームを去りましたが、それについては?

「今年は4月にチーム代表が変わり、8月にはパワーユニットの開発責任者が変わり、先日は長い歴史を築き数々の成功を収めてきた会長が去った。フェラーリにとっては例年以上に大きな変化の都市になっている。プレジデントと過ごした年月はフェラーリにとっても素晴らしい時代だったし、彼には新しいプロジェクトでの成功を祈っている。一方でセルジオ(・マルキオンネ新会長)とはもう何年にもわたって非常に良い関係を築いているし、これまでにも毎年モンツァやオースティンには現場に来てくれていたし、カナダにも時々来ていて、チームに対して全幅のサポートをしてくれていた。マラネロにやって来てからも同じだった。フェラーリはとても大きな企業だし、変化は必要だ。そしてその変化は改善のための変化だ。それが上手く機能することを祈っているよ」

 

ーーウイリアムズとのコンストラクターズ3位争いが苦しくなってきていますが、今後の展望は?

「僕らはフェラーリだ、普通のチームじゃない。現時点のマシンのパフォーマンスがどうであれ、僕らは全力を尽くして最終戦の最終ラップまで戦い続ける。スパとモンツァでウイリアムズが速いのは分かっていたことだし、彼らは実際にそのチャンスを最大限に生かしたと思う。でもこのあとは僕らにとって有利なサーキットが多いし、最終戦はポイントが2倍だし、ランキング3位逆転のチャンスは充分に残されていると思う。ギャップを縮めるために全力を尽くすだけだし、ウイリアムズを打ち負かすことはできると自信を持っているよ」

 

(text and photo by 米家 峰起)

 

 

 

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