RACE【レース】

20140919-01

 

 チームとの関係は流動的な状態になっている小林可夢偉だが、前戦イタリアGPに続いてシンガポールGPにも出場することが決まった。この週末を前に、チームとの関係やレース中の無線交信において技術的な内容のやりとりが禁止されるという事態になったこと、そして噂の眉毛のことなどについて可夢偉に聞いた。

 

ーー今回も出走することになったわけですが、決まったというかチームから知らされたのはいつ?

「今回は月曜日かな? 今回は前もって誰が乗るっていうようなニュースもなかったし、今回は乗るんやろなっていう気はしてましたけどね。明日のFP-1に関しても(代役出走の予定は)何もなしです」

 

ーー次の日本GPについては?

「まだ何もニュースはないです。そもそも、経営陣はまだ誰も来てないですから(苦笑)。今頃お金を持ってきてるんじゃないですかね?」

 

ーーシンガポールのサーキットは前々から好きじゃないと言っていたけど?

「何処を走ってても路面が(バンピーで)バタバタしてるし、そういうの好きじゃないんですよ。走っててホンマに気持ち悪くなりますからね。コースレイアウト的にも低速コーナーばっかりで鈴鹿やスパとかオースティンみたいな感じじゃなくて、走ってて楽しいサーキットじゃないです。夜に市街地を走るっていうエンターテインメントとしての面白さはありますけどね。レースをやるにはあまり楽しいサーキットじゃないです」

 

ーーモンツァでパフォーマンスが向上していた理由というのは、その後なにか明確な答えは見えた?

「わかんないです。今週またどうなるか見てみましょう」

 

ーー無線の交信内容制限についてはどう感じている?

「レースを面白くするためって聞いてますけど、そもそも無線がレースを面白くなくしてるとは思わないし、そのコンセプトでレースがどう面白くなるのか僕にはちょっと疑問ですね。そこまでするんやったら無線を外せば良いんじゃないかなって僕は思いますけどね。そうしたら無線自体にもお金がかからないし、無線屋さんの渡航費も要らないし。やるならそれくらいやってほしかったし、ちょっと中途半端じゃないかなと思いますけど。レースを面白くなくしている原因はもっと他にあると思うし。まぁ全チームがイコールの条件なんで良いんですけどね」

 

ーードライバーとしては、パワーユニットやギアボックスが壊れてしまうという不安はない?

「僕は別に良いですけどね」

 

ーー上手くやる自信があるということ?

「うん、全然やれると思う。レース中にやるのはエネルギーマネージメントだけやから。あと基本的にレース中には喋って欲しくないっていうタイプの人間ですからね、僕は。これまでだってレース中はほとんど喋ってないんですよ、好きじゃないんで」

 

ーーシミュレーターでトライはしてない?

「やってないです。そこまで大きな問題はないんじゃないかなと思うし」

 

ーーケータハムやレッドブルのようにステアリング上のダッシュボード(表示ディスプレイ)が小さいチームは、今年から導入された大型液晶のついたステアリングよりも不利じゃないかという声もありますが?

「はい、その通りですね。大きなディスプレイがあれば助けになるでしょうね。でも僕らは今ある状態で戦うしかないし、一発のタイムを出すぶんには違いはないでしょうし、そもそも僕らはそういうレベルの戦いをしてないですからね(苦笑)。それよりもクルマを速くすることに集中した方が良いでしょうね」

 

ーー無線の禁止は上位チームほど影響を受けて、ケータハムにとってはプラスになる?

「いや、変わらないんじゃないですか? まぁ上のチームがトラブルが出て壊れてくれたら僕ら的にはポジションが上がるっていうチャンスはあるでしょうけど、逆に僕らが壊れるっていう可能性もあるしね(苦笑)。もしかしたら余計に差が広がるかもしれないしね。向こうは(ポジションを)戦ってるけど、僕らは戦ってるところにはいないから、とりあえず完走を目的にして安全牌でいくと、タイム的には差が広がっちゃう可能性は結構あるんじゃないかと思います」

 

ーースタートの手順など難しくない?

「でもまぁ、だいたい決まってますからね。スタート前のバーンアウトだってタイヤのコンパウンドでおおよその回数は決まってて、最後はプラス1回かマイナス1回かくらいのところやから。クラッチのセッティングの方が難しいですよ。グリッドに行く前に全部調節をして、グリッドでエンジニアが最終的に決めて、それで行くことになるでしょ。でも金を持ってるチームは摩耗とか熱とかでバイトポイントが変わらないようなもっと安定するクラッチを開発することもできるでしょうけど、僕らはそんなの作れないから、そこは僕らの方が不利かもしれない。クラッチをワンメイクにして、スタートもドライバーの腕だけで勝負できるようにすれば良いのにね。クラッチをワンメイクにしたからといってそんなにパフォーマンスが変わるとも思えないし」

 

ーー今回のドライバー選定には、無線交信の内容が限定されてドライバーの能力が重要になるということで、可夢偉選手のような経験あるドライバーじゃないと厳しいという理由もあったのかな?

「僕を走らせるかどうかは、そういうとこは重要じゃないんやと思いますよ。基本的には計算機(おカネ)の方が重視されてると思うんで(苦笑)。まぁそこらへんは僕が気にしてもしょうがないと思うし」

 

ーーその資金面に関することになるけど、現時点でピレリからタイヤが供給されていないということだけど?

「今のところはね。明日の朝にはあるだろうという話です。いっつもタイヤが良くないって言うてるから、ピレリにいじめられてるんですかね? 『そんなことばっかり言うてるから、オマエにはやらん!』って(苦笑)」

(※支払証明書を提出することでタイヤ供給の合意は取り付けたとのこと)

 

20140919-02

 

ーーで、ツイッターにもアップしていたけど眉毛はどうしたの? 右だけ?

「いや、両方ですよ。片一方だけなくて片一方だけボーボーってのはヤバいでしょ?(苦笑) まず富士山に登って下りてきて、そこまで寝てなかったんで仮眠をした後に誕生日ってことで本山(哲)さんが夜は空けとけっていうんでそのパーティに行って、また寝ないで次の日にカートに乗りに行って、疲れ過ぎててそのまま20時間くらい寝て、その間にシンガポールに来ることになったんで、慌てて準備してるときに『シンガポールに行くし眉毛もセットしとこ』と思って寝ぼけたまんましたんです。

 いつもトリマーで5mmとか6mmに設定してやるんですけど、5mmにセットしたつもりがまさかの0.5mmになってて(笑)。で、ビリッ!ってえぇ音がしたな、ちょっと行き過ぎたかなと思って鏡を見たら(眉毛が)なかったんです(笑)。今は自分で描いてます」

 

ーーそれってシェーバーじゃなくて眉毛とか専用のトリマー?

「シェーバーじゃなくて、髪の毛用のやつです。下の毛を処理するために買ったんです。水泳とかスポーツをやってると、ちゃんとメンテしてあげないと出ちゃうんですよ。だから気を遣ってやってるんです。え、やらないんですか? した方が良いですよ?」

 

ーー富士山は初めて?

「初めてです。一人で行って来ました。ご来光を見て。良かったですよ」

 

ーー富士山に登ろうと思ったその心境は?

「たまたま僕の誕生日の日が、富士山に登れる最終日かなんかやったんですよ。で誕生日やから仕事も入ってなくてヒマやし、行ったろと思って。今年はいろいろあったし、28歳になるにあたっていろいろ考える良いチャンスじゃないかなと思ってね」

 

ーーフォーミュラEは見た?

「富士山に行く準備をしてる時にフォーミュラEの放送をやってて、『あ、やってるんや、とりあえず見とこか』と思って見たんですけど、直線の遅さがショックでしたね。

 でもね、ワケのわからへん女の子から『フォーミュラEに出てましたよね?』ってワケのわからへんメッセージが来たりして、『いや、オレ出てへんでしょ?』みたいなね(苦笑)。でも地上派でやることでそういう人たちも見るわけじゃないですか? それってスゴい大きなことですよね。F1も地上派でやらないとダメでしょ!」

 

20140919-03

 

(text and photo by 米家 峰起)

 

 

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