RACE【レース】

20140221-01

 

 マクラーレンのジェンソン・バトンは、3日目の午後にロングランを行ない、レギュレーション規定に沿った100kgの燃料のみでレースシミュレーションを走破して見せた。

 

 燃費面が懸念される今シーズンのF1だが、カレンダーの中でも最もエンジン全開率が高く燃費が苦しい部類に入るこのサーキットでのレース完走は、非常に勇気づけられる結果だと言える。

 

 そんなバトンに、レースシミュレーションを行なった感触と得た教訓、マシンMP4-29のフィーリングについて語ってもらった。

 

ーー今日のテストを終えた今の気分は?

「今日は1グランプリをフィニッシュしたんだ。もちろん実戦よりもテストの方が簡単にできるんだけど、膨大なデータ収集ができたし、良いテストになったよ」

 

ーー今季のマシンは調子が良さそうですね。

「僕らは自分たちが最速でないことは分かっている。最遅でもないけどね。だけどこうしてレースディスタンスをきちんと走り切れたというのはとても重要なことだ。去年は本当に苦しい戦いを強いられたけど、ヘレスの後にファクトリーに行って、みんなに言ったんだ。まだ始まりでしかないけど、僕らはここから自信を持って前進していけるってね。昼シフト・夜シフトで日夜頑張ってくれたチームのみんなの力でこうして挽回することができたんだ。この勢いがチームに戻ってきたことは本当に良かったと思っているよ」

 

ーーマシンの熟成はしっかりと進められていますか?

「ここではマシンバランスが(風のせいで)良い時もあれば良くない時もあるし、判断するのは難しい。みんなが同じスペック、同じタイヤ、同じコンディションで走っているわけではないとはいえ、全車のタイム差を見ればまだとても大きい。開幕戦に向けてやらなければならないことはまだまだたくさんあるんだ。でも僕らは上手くいっているし、開幕戦までに準備を整えられると自信を持っているよ」

 

ーーレースシミュレーションを完了して感じたことは?

「燃費セーブが重要な要素のひとつだし、それを実現するためのエンジニアとのコミュニケーションが重要になる。いろんなエンジンセッティングを切り替えながら、これまでとは違った方法で燃料をセーブしなければならないんだ。ドライバーはコクピットの中で信じられないくらい忙しいよ。常に燃費のことを考えなければならなくて、コクピットにいる2人目のレースエンジニアみたいなものだからね。コーナーごとにレースエンジニアと無線でどれだけ燃費セーブが必要か、どのスイッチセッティングにするかを話ながら、ボタン操作をしなければならないんだ。レースシミュレーションをしてみて、僕のレースエンジニアは疲れ切っていたよ。誰にとってもものすごく忙しいんだ。なんとかレースシミュレーションを完走することができたのは良かったけどね」

 

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ーーボタン操作が多いのは大変ですか?

「ボタンが大量にあってそれを操作するというのはこれまでにもあったことだし、慣れるよ。それが今のF1が向かおうとしている方向なんだから、F1で戦うためにはそれを受け容れなければならない」

 

ーーヘレスでは怖々とブレーキングしているように見えましたが、今回はそんなことありませんでしたね。

「今年のブレーキシステムはパワーユニットの回生に関係しているから、最初はとても複雑だった。でも僕らはそれをきちんと仕上げることができたし、あとはファイチューニングをすれば良いだけだ。

 ブレーキングで難しいのは、エンジンセッティングや燃費セーブの状況によって必要とされるブレーキングポイントが変わるこということなんだ。例えばフルパワーで走っている時と、燃費セーブのためにコーナーの300m手前でバックオフする時ではブレーキングポイントは違ってくるからね。1周前に感じたブレーキングの感触が1周後には全く違っているなんていうこともあるんだ」

 

ーー今年のレースは戦い方が難しい?

「ギアの使い方も違うし、タイヤの熱が冷めないように気をつけなければならないし、全てにおいて今年のレースは複雑になっている。まだまだファインチューニングは必要だなと感じたよ」

 

ーーギアボックスはホイールスピン回避のためにショートシフトしている?

「ショートシフトをした方が(ラップタイム的に)良いのかどうかを判断するのもすごく難しいんだ。たとえデータを見てもね。これまでは単純で判断するのは簡単だったけど、今はトルクがすごく太いからギアごとにペダルの踏み方も違ってくるし、すごく難しい。ただ、僕はそんなにショートシフトはしていないけどね」

 

ーータイヤについては?

「スーパーソフトでスタートして、ソフト、ミディアムとつないで最後はハードを履いた。走り始めのフィーリングはそれぞれかなり違うけど、(走り込むと)最終的には同じようなものになる。温度をキープするのにも苦労する。しかも今年のバーレーンはナイトレースになるから、かなり涼しいコンディションになるだろうしね」

 

(text by 米家 峰起 / photo by Wri2)

 

 

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Comment

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  • コメント (2)
    • mitsunishira
    • 2014年 2月 22日

    いや~、余裕ですな~・・・・。

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