03/03
【バーレーン合同テスト・4日目】小林可夢偉「全然悲観的じゃないし、タイムだって本当は悪くない」(2/2)
ーー最終的にテストプログラムは何%くらい消化できた?
「何%とか数字で決めるのは難しいんですよ、ホンマに。僕はそういうの嫌い。でも、まだまだ先は長いですよ、ここまで進んで来たよりもまだまだ残りの方が全然長いからね。まぁ、信頼性が良くなったのは良かったけど、軽い状態で自分たちがどれだけタイムを出せるかっていうのは結局見えへんかったから、なんとも言えないかなぁ」
ーーこれから開幕までに、さらにチームと作業する?
「ここからイギリスへ行って、できるだけチームと一緒に準備をします。シミュレーターにも乗って」
ーー開幕までにやっておきたいことは?
「そら、できることをやりたいに決まってるやん(笑)。“これ”っていうのはないですよ、全部やから。“これ”なんて言ってる余裕はなくて、できることを言っていかないと。
それに、今『これが欲しい」って言うたからといって、それがすぐできてくるわけじゃないしね。F1って『これを作ってくれ』って言うと3カ月とか4カ月とかかかるプロジェクトもたくさんあるわけです。それを今のうちにできるだけ言って、その中でどういう優先順位をつけるのかということを話し合って決めていかなきゃいけないんです。だから、僕はとにかく自分が欲しいと思うもの全部をとりあえずチームに対して投げにいかなあかんからね。
ドライバーが『これをしたい』って言うたからといってすぐにやってもらえるわけじゃないし、僕が勝手に優先順位を決めることもできない。そこで下手なことを言うたら、みんなそこを(短所だと)見るからね。先のことを考えて上手くやっていかないといけないんです」
ーーケータハムの開発力に不安は?
「チームの施設は素晴らしいし良いスタッフも揃ってるから、開発の面に関しては心配してないですよ。あとはその開発のスピードを上げていくだけですよ。とにかく今は自分たちのことだけに集中して、いかにクルマを良くするためにチームを駆り立てていくかっていうことのほうが重要やと思うんで。シーズン序盤は運が良ければ良い結果も得られるかもしれないけど、うちのチームはバジェットも豊富じゃないし、運が無ければまだまだ努力が必要でしょうね」
ーーこのまま開幕を迎えるとなると、厳しい?
「“厳しい”っていうたって、やるしかないから。自分たちにできるだけのことをやって、それでオーストラリアに行って、あとは運転で合わせるしかないって感じですね」
ーー開幕戦ではどのあたりまでいけそう?
「ポイントが獲れれば良い結果やと言えるでしょうね」
ーー先週の時点では、ザウバーを喰うこともできるんじゃないかと言っていたけど?
「でも、今日のタイムだってそんなに悪くないからね。あれでスーパーソフトを履いたら1分36秒台に入るから」
ーーケータハムが圧倒的最下位とかいうことはない?
「(実戦を)やってみないと分かんないですよ、そんなの。今はそんなこと考えてもしょうがないから、自分たちのパフォーマンスをどれだけ上げられるかだけを考えて」
ーーみんなが思っているほど、悲観するような状況ではないよね?
「全然全然、悪くないよ。単純に自分たちがどこまでなのか分からへんっていうだけで。でもまぁ、大丈夫じゃないかな。ライバルは見えてないから大丈夫、そんなこと考えてる余裕はないから(苦笑)。悲観的になってるのは米家くんのほうでしょ?(笑)」
ーーいやいや、僕はそうは思っていないけど、世の中の人たちはそう思っている人が多いと思うから。
「(世の中の見方が)悲観的でも良いですよ、それで結果を残せば良いんやから。逆に期待されててあかんかったっていう方がツラいしね(苦笑)。まぁまぁ、今はまだテストなんで、そんな詳しいこと聞かないでくださいよ、一生懸命頑張ってんねやから(苦笑)。神様やないんやから、そんなこと開幕してみないと分からへんって。そんなこと考えても意味ないし、そんな無駄なこと考える時間があったら僕らはクルマを速くすることだけを考えますよ!」
(text by 米家 峰起 / photo by Caterham)
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- コメント (1)
現場での客観的な印象として、開幕戦、ケータハムのポジションはどのくらいと、米家さんはみられてますか?
言い換えれは、カムイ選手は、予選何番手が車の実力値通りで、それ以上が個人の頑張りとなるのでしょうか?