07/21
【GP2ドイツ・日曜】伊沢拓也「スタートはすごく良くて、3位くらいまで行けそうだったのに……」
ーーウエットコンディションのスタートで好加速を見せたところまでは良かったんだけど……?
「とりあえずスタートが上手くいって、1コーナーまでにチームメイトの前くらいまでいってたし、『すごいとこまでいった!』って思って、このままいけば3位とか5位までいっちゃうんじゃないかと思ったんですけど、イン側から飛んできたのを避けてコースオフしなきゃならなくて……。前で1台止まってたんで、最初にインに振って、前にいたのがドライタイヤだったんでアウト側にラインを変えて抜いたと思ったんだけど、内側から飛んできたっていうね。すげぇスタート良かったのになぁ……」
ーーああいう風にランオフエリアに大きく逃げるしかなかった?
「うん、当たらなくて良かったっていうくらいのレベルだと思います。結構ギリギリでしたよね」
ーーあれが今日のレースの全てだった?
「う〜ん、そう思います」
ーースタート直前の雨で、ウエットタイヤでのスタートになったわけだけど、何人かスリックを履くドライバーもいたけど伊沢選手は最初からウエットで行こうと?
「うん、路面があの状況では絶対ドライタイヤで行けるとは思わなかったから。でもあんなコンディションでも意外とドライタイヤもグリップしてそうには見えたんですよね。もっとダメかと思ったけど、みんなそこそこ走れてましたよね」
ーーGP2のウエットタイヤでの走行は本当にこれが初めてだったんだよね?
「はい。温まりが悪くて、自分ではあんまりペースが良いとは思ってなかったんですけどね。タイヤがグリップしないのか、クルマがグリップしないのか分からないけど、普通には走れないくらい滑りましたね(苦笑)。
みんなにくっついて走ってるからペースも付き合わされるし、ここはスピードが速いんで(水煙で)視界もあんまり良くなかったですね」
ーーウエットタイヤからドライタイヤに換えたのが8周目で、かなり早かったんだよね。
「チームに『もうドライの方が速いから』って言われて。でも早すぎですよね? 全然温まらないし、チームメイトがピットインしたのが5周後だから、その間に一体何秒ロスしたんだっていう感じですよね(苦笑)」
ーー後ろを走っていたからギャンブルをするしかなかったのかな?
「いや、多分ストフェル(・バンドールン)優先のための判断ですよ。早めに僕のピットストップを終わらせておけば、向こうをいつでも入れられるから。にしてもちょっと早すぎだと思いますけどね!(苦笑)」
ーーで、13周目に最終コーナーでスピンして。
「あれはね、最終コーナーの立ち上がりで単純にリアが流れて。ターン16〜17のイン側がなかなか乾かなくて、そのイン側の濡れたところにパーンと乗っちゃって。で、スピンしてからセーフティカーのサインが出たのを見たんです」
ーードライタイヤは温まりが悪かった?
「新品のミディアムでいったんですけど、それは結構大変でした。ペースを掴むまでに時間がかかりましたね。だからスタートからドライタイヤを履いてずっと走ってる人たちは多少温まっていて有利だったかもしれませんね。僕は最後の5〜6周でようやくタイヤが温まってきて、最後は3〜4台抜いたんじゃないかな? あの辺は意外と調子よかったんですよ。そこに到達するまでが問題でしたね」
ーーどうしてミディアムだったの?
「わかんない。僕はグリッドの時点で『ソフトを履くことを考えといて』って言ったんですけどね……」
ーーこのドイツラウンドを終えてみて、どうだった?
「聞かないで欲しい(苦笑)。でも、クルマ的にはステップを踏めたと思います。今回は僕がそれをまとめきれなかったかなと思います。だから、今までとはちょっと違う気分」
ーーじゃあ次のハンガリーは期待できるんじゃ?
「いや、ここには相当の思いを持って来てたから、まだハンガリーのことは考えられないですよ……」
ーーサーキットは?
「走ったことないから分からないけど、シミュレーターで走った限りではクネクネ曲がり過ぎてて詰まらないかな(苦笑)」
ーーでもコース特性からいうと、今回掴んだ曲がりやすいマシンの方向性というのがフィットするんじゃない?
「とは思うんですけどね」
(text by 米家 峰起 / photo by 米家 峰起, GP2)
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