07/20
【GP2ドイツ・土曜】伊沢拓也「満足できる結果じゃないけど、きっかけは掴みかけている」
ーースタートで23番グリッドから20位まで浮上しました。1周目のターン3とターン6の混乱も上手く切り抜けたし。
「スタートはあんまり良くなかったですね。まぁ、このクルマは難しいんで、ある程度はしょうがないですけどね。で、1周目は前でガチャガチャになってるのが見えたんで、外から行こうと思って。だから順位が上がったはず。でもセーフティカーが出た瞬間にアイツ(マルコ・ソレンセン)が抜いたんですよ。僕と前のヤツを一気に2台抜いて、それで(ペナルティ回避のために)ポジションを1つ戻して僕の前に戻ったんですよ。無線でも言ったんだけど、スチュワードはその前にサイドバイサイドになっていたからって訳の分からない理由でお咎めなしでしたね」
ーーそれから第1スティントはソレンセンにずっと抑えられるようなかたちになって。
「ミディアムタイヤの調子があんまり良くなくて、第1スティントはずっと前のクルマを追いかけながらの走行っていう感じでしたね。抑えられているというほどではなかったけど、前にいなければもうちょっと速く走れるかなという感じ。でも、そんなにいうほど速くはなかったと思う」
ーーで、23周目にピットストップしてミディアムからソフトに履き替えて。
「ピット作業自体は問題なかったんですけど、発進するときにアンチストールが入っちゃったんです。ストールしたわけじゃなくてアンチストールシステムが入ってしまっただけで、クラッチを切り直せばまた発進できるんですけど、上手く発進できなくてタイムロスしてしまって」
ーーでもピットストップで前のソレンセンをアンダーカットできたんだよね。
「そう、アンダーカットできましたね。ピットストップのタイミングはもう完全にチームの判断です。ソフトで10何周も走れるとは思ってなかったんで、あんなに早く入るとは思ってなかったんですけどね」
ーー第2スティントのフィーリングは?
「ソフトタイヤでのバランスは良かったんで、そこそこ走れるかなと思いましたね。第2スティントは抜いたり抜かれたりで、僕も上手くいったりいかなかったり、チョロチョロしてましたね。結果的にポジションは上がったけど……って感じですね」
ーー32周目にソレンセンに抜かれたのは?
「僕が前のクルマを抜こうとして失敗して、それで抜かれちゃいました。僕がコーナーで抜ききれなくて次の加速が遅れて、そこで抜かれたんです。それにアイツはストレートがすごく速かったんですよ、僕はあんまり速くなかった」
ーーで、最終ラップに1台抜いて13位に上がって。
「ミディアムタイヤで長く走ってタイヤがボロボロになったヤツを抜いたんです。今日はソフトが思ったよりも保って、ミディアムが思ったよりもダメだったという感じですね」
ーー伊沢選手の戦略的にはこれしかなかった?
「多分、どっちもどっちだったと思いますよ。どっちの戦略でもあまり変わらなかったんじゃないかな。ただ、ミディアムが最後にダメになったのはちょっと驚きましたけどね。だから、結果的には僕らの戦略の方が正解だったかもしれないですね。でも優勝したヤツ(ミッチ・エバンス)は逆の戦略でしょ? ホント、何が起きるか良く分かんないですよね(苦笑)」
ーー23位スタートから最後は13位までポジションを上げたわけだけど……?
「まぁ、別に13位が嬉しいポジションじゃないですからね……。クルマ的にも走り的にもネガティブな部分はそんなにないんですけど、ただ結果が出ないから気分が良くないだけで。今週は今までとはちょっと違う手応えが得られているんで、そういう意味ではポジティブなんですけどね。今までミディアムのリアタイヤがあれだけダメになってイマイチだなって思うことってなかったんで、つまりそれだけフロントが入る方向に持っていけてるということなんです。あとはマシンバランスをどこまで戻すかというだけだから、今までと違うことが起きていることは間違いないし、僕にとっては今までよりはプラスかなと思ってます」
ーーちょっと掴みかけている気がする?
「うん、そう。そのまま掴めるか、掴めずに1年終わってしまうか、それは僕次第です!」
(text by 米家 峰起 / photo by 米家 峰起, GP2)
Comment
- トラックバックは利用できません。
- コメント (0)
コメントはありません。