06/10
【カナダのパドックから】狭小でも人気のホスピタリティユニットを全チーム比較
カナダGPが行なわれるジル・ビルヌーブ・サーキットは、元々1960年代に万博とオリンピック用に整備された人工島ノートルダム島の公園を舞台にした半公道サーキット。そのためパドックの設備も常設ではなく、この週末のために仮設で用意されます。
ピットガレージの裏はすぐボート競技用の水路があるため、パドックはかなり狭いスペースに設置されています。ピットビルディング自体も小さく、その背後に作業スペース用のテントも張られるため、パドックは余計に狭くなっています。通路も狭く、大勢のゲストや生中継をするテレビクルーなどでまっすぐ歩くことも難しいくらい。しかもセッション前後にはここでタイヤを洗ったりといった作業も行なわれるため、かなりカオス状態です。
ホスピタリティユニットはテント、ドライバーの個室やエンジニアたちのオフィス、キッチンなどはコンテナハウスを積み上げて設置。なんとも北米的な雰囲気のパドックです。
それでもホスピタリティユニットのインテリアなどにはチームごとにキャラクターが出ますので、あまり評判のよろしくないカナダのパドックの雰囲気と合わせてそのあたりもご紹介していこうと思います。
レッドブルは割とシンプル。
基本的にどのチームも5セットもっているうちの1セットを船便でこのカナダに送ってきていますので、ホスピタリティエリアのテーブルセットなどは他のグランプリと同じ仕様のものです。
お馴染みの小さな冷蔵庫もしっかりと置かれています。
メルセデスAMGは今年はこの巨大なスリーポインテッドスターを飾るようになりました。
インテリアは屋外は白、屋内はグレーといった感じ?
フェラーリは白い竹みたいなのをつないだ目隠しを立てて、ホスピタリティユニットを外界から遮断しています。ゲストも大勢やってくるので、この方が良いと言えば良いのですが、ちょっと狭苦しい感じがしますね。
テーブルセットは白だったり木目だったりいろいろ。
ロータス。テントも既製品まる出しです(苦笑)。
でも内側は綺麗にまとまっていますね。スポンサーアイテムのグロージャンのPR什器もあります。
マクラーレンはピットガレージと同じピッカピカの白パネルを駆使して美しく仕上げています。奥のホスピテントのドアにチームロゴを貼り付けているところなんかも、細かくこだわっています。
フォースインディア。チェコペレのオヤジが邪魔です(苦笑)。もちろんこの週末は家族だけでなくメキシコからのゲストが多数やってきてホスピに溢れていました。
このど真ん中に設置されたソファセット、見た目は良いのですが、スペースのを有効活用しているとはいえないですね(苦笑)。
ザウバーはこんな感じ。質実剛健であります。
もちろんメキシコからのゲスト多数(手前がエステバンのパパ)。
トロロッソはフラアウェイではレッドブルとは別体です。
でも小さな冷蔵庫はありますし、運営しているのはレッドブルと同じエナジーステーションクルーたちです。
ウイリアムズはフライアウェイではあまりマルティニ感が出ていませんね。
バックパネルも実は質感が安っぽかったりします(苦笑)。イスを透明じゃなくてマルティニストライプを入れるくらいやっても良かったのでは?
マルシアは赤いテントが良い感じですね。その後ろに大きなとんがり帽子のテントもあり。
ちょっと落ち着いた感じのインテリアです。
ケータハムは清潔感のある白ベース。
奥にはいつものソファセットもあります。緑色のユニオンジャッククッション、ちょっと良い感じですよね(既製品ですが)。
FIAは質実剛健ながら、テントはちょっと高級感あります。
とまぁ、モントリオールのパドックはこんな感じです。いつものモーターホームや新しいサーキットのホスピタリティユニットと比べてしまうと、ちょっと厳しい感じはあります。でも周りが緑と水に囲まれているから雰囲気が良いというのと、街から近くてチーム関係者もさっさと帰って街で食事ができるというあたりが人気の理由だったりします。
さらに10年間の開催契約が延長され、パドックも含めたサーキット施設への改修投資も決まりましたので、これからどのように改善されるか楽しみにしたいと思います。
(text and photo by 米家 峰起)
Comment
- トラックバックは利用できません。
- コメント (0)
コメントはありません。