REPORT【報道】

20140225-14

 

 ケータハムを取り巻く状況は、小林可夢偉のインタビューを読んで頂ければおわかり頂けるだろう。ルノーのパワーユニットがきちんと機能しないせいで、一般的なテスト項目は全くと言って良いほどこなせていない。まだ通常のドライビングができる段階にもない。最終テストまでにその対策が果たされれば4日間のテスト走行が可能になるが、他のトラブルが出ないことを祈るしかない。

 

 また、ロータスの小松礼雄エンジニアもルノーのこの状況には苛立ちを隠さない。

 

 2月7日にヘレスで100kmを走破したあと、英国エンストンのファクトリーでギリギリまで準備を整え、当日の朝着でバーレーン合同テストに乗り込んできたものの、マシントラブルのためにほとんど走行できずに2日目の夜にはまたエンストンへとんぼ返りすることになってしまった。

 

20140225-15

 

「夜の飛行機に乗って朝6時半に空港に着き、テスト開始にギリギリ間に合うように8時にサーキットへ来たのに、これですからね。何のためにバーレーンに来たのか分からない。もう呆れて笑うしかないですよ」

 

「問題はハードウェアもソフトウェアも両方。ERSひとつじゃなくてあっちにもこっちにも出ているような状態だから、走って様子を見ながら解決策を探るなんていうこともできない。僕らにはどうしようもないし」

 

「ヘレスでは100km走って何も問題が起きなかったのに、ここに来て続出。でもルノー自身もなぜトラブルが起きているのか分からない状態。開幕前のテストとしてはあり得ない状況ですよ。本来なら去年の春とか夏の時点でこうなってなきゃいけないんです。とても自動車メーカーが作ったものとは思えない。冗談じゃない、本当に信じられないですよ」

 

 ルノー・スポールでテクニカルディレクターとしてこのパワーユニット設計の指揮を執ったのは元日産で、ルノーF1チーム副テクニカルディレクターを務めていた徳永直紀。小松エンジニアにとってもよく知る人物だ。

 

「徳永さんていうのは、F1界全体で見ても本当にすごい能力の高い人なんですよ。技術面もそうだけど、それだけじゃくなて組織マネージメントも腕の立つ人なんです。ましてやソフトウェアにも強い人です。徳永さんが作ったらこんなことにはならないはずなんです。きっと彼が自由に手腕を発揮できるような環境でやらせてもらえていないんだと思いますよ」

 

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 メルセデス勢がヘレスでデータ収集に専念しこのバーレーンでようやく熟成の域に達しつつはあるものの、未だに細かなトラブルは出ていることを思えば、ルノーのパワーユニット熟成の遅れは極めて厳しい。ましてや、そのせいで充分に走り込むことができず、マシン本体のテストができないせいでトラブル潰しが充分に進んでいないという側面もある。

 

 最後のテスト4日間までにトラブルが完全に解決できたとしても、ルノーユーザー勢のテストに及ぼした影響は計り知れない。もし仮に最後の4日間でもトラブルが続くようなら、ユーザーチームからの不満はさらに激しいものとなるだろう。ルノーにとってはここが正念場だ。

 

(text and photo by 米家 峰起)

 

 

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