05/22
【モナコGP・水曜】F・アロンソ「モナコはドライバーが“違い”を生み出せるサーキット」
メルセデスAMGのアドバンテージが小さくなると言われるこのモナコGPで、彼らの連勝を止める者は現われるのか? 現われるとすれば、それは誰か? その候補の一人に挙げられるフェルナンド・アロンソに、今週末の戦いに向けて語ってもらった。
ーーモナコGPではメルセデスAMGの連勝を止めるチャンスはありそうですか?
「モナコは他のグランプリとはシナリオが違う。他のレースに比べてオープンだ。モナコではクルマの重要性は下がるとは言え、それでもケータハムが勝てるというわけではないし、マシン性能の善し悪しが最大の要素であることに違いはない。それでもドライバーが大きな“違い”を生み出すことのできる数少ないサーキットのひとつであることも事実だ」
ーートラクションが弱点であるフェラーリのマシンにとって、モナコGPは厳しい?
「僕らの問題は1つではないし複数にわたっている。確かにここ数年トラクションは僕らの弱点のひとつだったけど、もちろんモナコではトラクションはあればあっただけ良いよ。
でも今年は運転するのがとてもトリッキーなクルマだから、モナコを走るのは誰にとってもクエスチョンマークなんだ。ユニークで特殊なサーキットで、リスキーな箇所もいくつかある。どのチームが他よりも上手くクルマをこのサーキットに適応させることができるか、楽しみだね。他のサーキットではアップデートで得る0.2〜0.3秒が重要になるけど、ここではそれはそんなに重要ではない。いかにクルマに自信を持って走ることができるかということが0.5秒にも0.7秒にもつながり得るんだからね。セットアップを上手く仕上げ準備をきちんとしてクルマに自信を持って走れれば、それが大きな意味を持つんだ」
ーー改善の可能性は感じている?
「僕らは土曜日のパフォーマンスが低く、その点はもっと良くすることが出来る。パワーユニットも空力もグランプリ週末に対するアプローチの仕方が理想的ではないし、その点は改良の必要があるだろう。まだまだチャンピオンシップの先は長いし、まだ改良の余地はたくさん残されている。まだまだ良い結果を出すチャンスは充分にあるよ」
ーーメルセデスAMGの圧倒的速さの前に、厳しさは感じませんか?
「メルセデスAMGはパワーユニットが優れているけど、彼らのアドバンテージはそれだけではなく車体側の差もある。他のメルセデスAMG製PUユーザーだって同じ可能性を持っているはずなのに実際には1周遅れにされているわけだから、メルセデスAMGは車体側も優れているということだ。今年のレギュレーションでそれだけ上手くクルマを作っているチームがあるということは僕らにとってもモチベーションになるよ」
ーーマルコ・マティアッチがチーム代表に就任してから1カ月ですが、チームに何か変化は?
「正直、そんなに変わっていないよ。バルセロナでも同じことを答えた。彼はまだチームに加わってから日が浅くF1の経験が充分ではないし、チームの状況やF1の環境、F1の世界というものを学んでいる途上だし、何らかの決断を下すまでにはまだ時間が必要だ。でもチームそのものはサーキットでは今までと同じ時間に同じようにセッションを走りレースを戦っているし、マラネロでも同じようにミーティングや準備作業を重ねている。まだこの1カ月で何か変わったわけではないし、そもそも1カ月で何かが変わるとは思っていなかったしね」
(text by 米家 峰起 / photo by Ferrari)
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