2018 Rd.19 MEXICO
【Rd.19 MEX・木曜】ホンダ田辺豊治TD「今週はスペック2。USGPの個体に懸念が生じたためストックも投入します」
ーーUSGPで2台ともにスペック3改良型を投入しましたが、今週末は?
「今週もまたちょっとやりくりが入ります。ガスリーの方は金曜FP-1でUSGPで使ったのと同じスペックを入れて確認します。USGPで使った個体は、最近時組み立ての個体でベンチテストをしていたら不具合が出ていたものがあって、その原因を追いかけていくとアッセンブリーの過程で怪しいところ、(他の個体とは違う)変化点があるということで、一度HRD Sakuraに戻して確認をしようということでこういうかたちをとりました。すぐにボンと行ってしまうようなものではないんですが、徐々に出て来そうなものがあったんです。鈴鹿で使ったものがかなりダメージが進んでレースで使うレベルではなくて、USGPで使ったものも継続判断ができないということで、この先戦っていくためにどうするかということを考えて、ハートリーの方はまだ鈴鹿で使った(ダメージがそれほど進んでいない)スペック3もあるので良いのですが、ガスリーの方は確実に最新スペックで戦えるようなかたちをとりたいということで、金曜日に投入してすぐにスペック2に戻してストックにします。ハートリーの方は初日からスペック2で走ります」
ーーそのままもう1戦使うと壊れる可能性があったということですか?
こちらの記事は『F1LIFE』有料会員限定のコンテンツとなっています。
続きをご覧になるためには、プレミアム会員になって頂く必要があります。
(会員登録の方法はこちら)
※コース変更の場合は、旧コースの解除手続きを行なって下さい。
お客様の手で解除手続きを行なって頂かなければ継続課金は解除されませんのでご注意下さい。
詳細な記事ありがとうございます。納得できました。ほんとF1LIFE購読していて良かったです。
「製造工程の違い」が「PU良否の主因」と特定するまでがロシア〜USGPの期間だとすると、ものすごい速さですね。協力会社さん含めて「部品毎の製造工程、履歴の管理」が実現できている、ということでしょうか。
市販車ならば当たり前なんでしょうが、F1エンジンのように「多品種+ごく少数」特注品の製造工程、品質など履歴管理を、システム化して、「サプライヤーさん含めて関わる人全てが守って実行する」のは非常に難しそうです。
多品種+少数生産、これはひょっとしてホンダジェットなど航空機の生産・品質管理システムを利用しているのか?などと思い検索すると、航空機産業には「工程凍結=一旦決定した工程は、製造機械を数メートル動かすことも承認なしにはできない=加工条件が変わる可能性があるから」という独特の規律があるそうで(勉強になりました)、F1エンジンのように(おそらく)日々改良して製造工程も変わる製品には、そのまま適用できそうにありません。
記事に「今回は、、わりと絞れた」とのことですが、MotoGPやインディ含めてレースエンジンを多数供給して、同じような問題を経験してノウハウ貯めていないと、こんな短期間では対応できないのでしょうね。
それにしても一体何基のPUを試験しているのでしょう。少量といっても傾向がつかめると言うことは10基どころでは無さそうです。
サプライヤーさん含めて、頑張れホンダ。
壊した数=経験ですからね。メルセデスAMGやフェラーリは開発開始当初からかなりの数を壊し、それが今の強さに繋がっていると。