RACE【レース】

20140327-03

 

 開幕戦オーストラリアGPでは予選・決勝ともにトラブルに見舞われて本来の走りを発揮することが叶わなかった王者セバスチャン・フェッテルだが、第2戦マレーシアGPにはどのような心境で臨んでいるのだろうか。チームメイトの若手ダニエル・リカルドが好走を見せ2位表彰台を獲得したが、流量規定違反で失格となったことも合わせて、フェッテルには大勢のメディアから次々と質問が飛んだ。

 

ーー改めて、開幕戦ではどんな問題が起きていたのですか?

「ほとんどパワーが無い状態だったし、運転していてもフィーリングは良くないし、自分にできることもあれ以上何もなかった。みんなに抜かれるのもそんなに時間はかからなかっただろう。僕はできるだけ無線で状況を伝えようとしたけど、驚いたことにエンジニアたちもどんな問題が起きているのか把握できない状態だったんだ。だから使えるマップを片っ端から試していったんだけど、特に何も変わらなかった。もちろんその瞬間はフラストレーションが溜まる展開だったけど、レースの後で問題が何だったのかはしっかりと理解した。ソフトウェア側の問題で、あとは再発しないようにきちんと対策をするだけだよ」

 

ーーどんなトラブルだったんですか?

「シンプルなミスだった。それがリタイアという大きな結果に繋がってしまったんだ。でもそれは本来なら冬の間に潰しておくような問題だった。僕らが冬の間にしっかりと走り込めなかったことは疑いようのない事実で、そのせいでオーストラリアGPでの問題も冬の間に洗い出すことができなかったんだ。

 今のF1は、どれだけ空力が優れていようともコンピュータがクラッシュしてしまえば動かない。僕らは冬の間に準備がシッカリできていなかったから、この結果も驚きじゃないよ」

 

ーー対策は施した?

「直すのは簡単だったよ。でも次のレースで別の問題が起きないとも限らない。何も保証はないんだ。まだまだ初期段階でしかないし、クルマの全てを理解するためには時間が必要だ。まだ僕らには学ばなければならないことがたくさんあるし、それには時間がかかるだろう。

 でもパフォーマンスのレベルという意味では、オーストラリアGPはサプライズだった。リザルト的にはノーポイントではあるけど、パフォーマンス的にはポジティブな週末だった。クルマがあれだけ速かったというのは、僕らにとって安心材料だよ。パッケージ自体の速さは証明できたから、あとはそれをまとめ上げてきちんと速さを引き出すだけだ。それから信頼性もね」

 

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ーー雨が降る可能性があることについては?

「僕は雨でも構わないよ。ダニエル(・リカルド)がオーストラリアの予選でウエットでの速さも証明済みだしね。ここでは何が起きてもおかしくないよ」

 

ーーナンバーツーと思われていたリカルドが先行して好走を見せたことについては?

「もう何年もナンバーワン、ナンバーツーという話が持ち上がってきたけど、僕らは純粋に戦っているんだ。同じクルマで、同じ待遇で戦っている。僕らはずっとそうやってきた。ダニエルがオーストラリアで素晴らしい走りをしたことは間違いのない事実だよ。相手が素晴らしい走りをすれば、それには敬意を示すべきだ」

 

ーーディートリッヒ・マテシッツがレッドブルのF1撤退を示唆したという報道もありましたが?

「どこかに書かれたことだと思うけど、僕はそういうものをあまりフォローしていないからよく分からないよ。彼が何を言ったのか知らないし、そのうち彼と話す機会があれば、どんなことを言おうとして何を話したのかを直接聞くよ。

 もちろん(今回の騒動は)チームにとって大きな衝撃だし、素晴らしい走りをしたダニエルのことをオーストラリアの国中の人たちが誇りに思ったはずなのに、数時間後にその2位がなくなってしまうというのは、彼らにとっても、ドライバーとしてもチームとしても、心苦しいものだ。結論はいずれ出るだろうけど、こういうことが起きるというのはF1にとって良いことではないと思うよ」

 

ーー今のF1マシンのサウンドについては?

「クソだよ!(笑) 僕は(リタイア後に)レース中ピットウォールで見ていたんだけど、まぁBARにいるよりはマシだったけど、酷いものだったね。F1はスペクタキュラーなものでなければならないと思うし、サウンドはその重要な要素のひとつだ。もちろんこれは僕の個人的な意見でしかないけどね。でも僕が5歳か6歳の時に初めてドイツGPのフリー走行を見て、その時のことはぼんやりとしか覚えていないけど、あの音の凄さだけははっきりと覚えているからね。マシンが走り抜けると地面全体が振動するような音の凄さだったよ。あれがもう無いなんて、残念だよ」

 

(text by 米家 峰起 / photo by Red Bull)

 

 

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