2014 Rd.11 HUNGARY

20140731-01

 

 ハンガリーGPでフェルナンド・アロンソが優勝まであと一歩というレースを演じたフェラーリだが、マルコ・マティアッチ代表は決してその内容に満足してはいない。中国GPから急きょチームに加わり指揮を執るマティアッチのチーム改革は、いよいよこれから2015年に向けて進められていくことになりそうだ。

 

ーー優勝まであと一歩の2位表彰台ですが、これは幸運によるものだと思いますか?

「私は運というものを信じていない。今日の我々は自分たちのベストを引き出した、だからこそこの結果を手に入れることができたんだ。しかし、フェラーリはファンに2位を届けるためにここでレースをしているわけではないからね」

 

ーーチームのパフォーマンス向上に手応えは?

「フェルナンドもキミも素晴らしいレースをしてくれたし、キミが復活してくれたのは喜ばしいことだ。しかし確かに2位と6位という結果には勇気づけられるが、これをもってチームのパフォーマンスが上がったと判断するのは早計だろう。自分たちがどこにいるのか、それは慎重に判断しなければならない。天候やコース特性によることが大きかったはずだからね。それよりも気になるのはトップとの差だ」

 

ーーこの2位という結果にも満足していない?

「我々はトップから1周1.2秒の遅れを背負っているし、この差は許されるものではない。ここで2位を獲得したからといって油断できるような状況ではないし、夏休みの間も(ファクトリーは封鎖されても)今後のプロジェクトについて考えること、メンタル面はシャットダウンしないよ。もちろんこの2位はチームにとって歓迎すべきものだしモチベーションを与えてくれるが、我々にはまだやらなければならないことが山積みだ。フェラーリは2位になるために戦っているのではないんだからね」

 

ーー予選Q1でキミ・ライコネンがアタックに出なかったことについてチームを批判していましたが、指揮系統の変更は検討していますか?

「予選のキミの件は残念だし彼が指揮系統の変更を求めるのももっともだろうが、あれはチームの決断だったんだ。レース週末の間のオペレーションに関して決断を下すことについては、慎重に進めなければならない。もちろん我々はすでに自分たちの長所と短所を見極めて改善する作業は進めている。予選の結果が悪かったとか決勝で2位を獲得したからといって、その改善作業には直接的に影響するようなことはないよ」

 

ーー2015年に向けて開発も始まっていると思いますが、現時点で不利の原因となっているパワーユニットの改良は可能でしょうか?

「我々は360度全てを改良しなければならない。パワーユニットだけに限らず、空力だけでもなく車体だけでもなく、車もチームも全てを改良しなければならないんだ。それには膨大な作業が必要とされている。しかし私はフェラーリのチームスピリットには強い自信を持っているし、このチームを構成する人々の個々のクオリティにも自信を持っている。そして改良するためのプランにも自信がある。だから私はチームの未来に自信を持っているんだ」

 

20140731-02

 

(text by 米家 峰起 / photo by 米家 峰起, Ferrari)

 

 

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