REPORT【報道】

20140516-01

 

 スペインGPの週末にマクラーレンのエリック・ブリエが、最終戦アブダビGP後にもホンダ・エンジンを搭載してテストをすることが可能だと語ったと報じられた。しかし、これはホンダ側にとっては全くもって寝耳に水の話だった。

 

 バルセロナを視察に訪れていたホンダの新井康久F1プロジェクト責任者にこの件を訪ねると、「え、ブリエがそんなことを言ったんですか? いや、それは(現時点の予定では)物理的に難しい。きっとそれは彼らの“WISH”(願望)でしかないでしょう。ちょっと本意を聞いてみますが」と、驚いた表情で語った。

 

 先日『F1LIFE』でお届けした新井氏のインタビューでは、ホンダ側としては実走テストをやりたいという意思に変わってきていることが分かった。しかし11月のシーズン閉幕までに2015年型マシンを完成させることは難しく、2015年型パワーユニットがあまりに特殊であるがためにこれを別車両に搭載することも難しい(新車を1台作るのと同じ労力がかかる)ため、ホンダとしては2015年1月に公式テストが始まるまでは実走テストは困難であろうという見方を示していた。

 

 そこにマクラーレン側のブリエの発言が報じられたわけだが、そもそもこの発言自体が「2014年最終戦まではメルセデスAMG製パワーユニットで走る契約であり、ホンダ製パワーユニットを走らせることはできない。契約上可能なのは最終戦が終わってからだ」という意味の発言だった。それを拡大解釈して、『最終戦直後にもホンダ製パワーユニットでテストか?』という強引な見出しが立てられたわけだ。

 

 そもそもブリエはチーム代表ではなく、レーシングディレクターという役職にある。実質的にはロン・デニスがチーム代表にあたるポジションにいて、ブリエはチーム加入直後の2月のバーレーン合同テストの段階からスポンサー確保のために奔走していた。サイドポッドにレースごとに付けられるスポンサーロゴは、彼が話を付けてきたもののようだ。「自分がチーム代表にあたる」という趣旨の発言をしたこともあるが、これはおそらくスポンサー交渉を優位に進めるために自らのポジションを高く見せたかったがための発言だったのだろう。

 

(text by 米家 峰起 / photo by Wri2)

 

 

 

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