【特別レポート】マクラーレン・ホンダ、ホンダ・マクラーレンへ改称で新車MCL41投入
かねてから成績低迷の責任をパワーユニットと車体とで押しつけ合うようなかたちとなっていたマクラーレン・ホンダだが、これを受けてホンダが車体、マクラーレンがパワーユニットを設計開発したMCL41を急きょ製作し、第2戦中国GPから投入することとなった。
完全新設計のパワーユニットRA401Hについて、マクラーレンのエリック・ブリエは「我々にはF1文化がある。パワーユニットの開発もホンダより迅速に成し遂げることができた」と語った。一方ホンダの長谷川祐介F1総責任者は「パワーユニット側のことなので、車体担当の我々から申し上げることはありません」と語るに留めた。
ただしそのパワーユニットを目撃したという関係者によればV4エンジンのようにも見えたといい、レギュレーションに合致しているかどうか不安が残る。GP2用のメカクロームエンジンにバッジだけ貼り替えただけという噂もある。
一方、こちらも完全新設計の車体MCL41は、ホンダのHRD Sakuraで設計・開発が行なわれた。90度近くまで立てられた前後ウイングが特徴的なMCL41について、長谷川総責任者は「ダウンフォースを最大限に追究した結果、空気抵抗は非常に大きなものとなりましたが、パワフルなパワーユニットだと聞いていますから問題ないでしょう」と自信を見せた。
今回の車体とパワーユニットの開発分担変更を受けて、エントリー名は「マクラーレン・ホンダ」から「ホンダ・マクラーレン」へと変更され、引き続きホンダがタイトルスポンサーを務めるため、チームの正式名称は「ホンダ・ホンダ・マクラーレン」となる。
中国GPへの実戦投入を前にフィルミングデーを利用して筑波サーキットでシェイクダウンを行なったが、完全非公開で行なわれたその走行では、小林可夢偉が昨年末にスーパーフォーミュラのSF14で記録したコースレコード43秒304から大幅に遅れを取る4分1秒台のタイムしか記録できなかったといい、ステアリングを握ったフェルナンド・アロンソは失望のあまり即時のチーム離脱を決意。代わって小林可夢偉が代役としてF1復帰を果たすことになった。
マクラーレンはかねてからメルセデスAMGに依頼していたとおり、パワーユニットの供給を取り付け、現行型MCL32に伝説の名車MP4/4の空力とMP4-13のパワーユニットを搭載したMCL41332も製作していたが、グッドイヤータイヤの供給体制が整わないことが判明し、実戦投入は断念している。
MCL41のデビュー戦となる中国GPは、4月1日から1週間後の7日に初走行のセッションを迎えることになる。
(text by 米家 峰起 / photo by McLaren)
笑いましたw
楽しんで頂けて幸いです(笑)