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REPORT【報道】

【特別インタビュー】ホンダ長谷川祐介F1総責任者(1/3)

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 ホンダの長谷川祐介F1総責任者に、2016年の振り返りと2017年に向けた展望を聞く1万3000文字に及ぶ超ロングインタビューをお届けする。

 

 まずは長谷川総責任者とともに2016年のRA616Hの進化の過程を振り返るとともに、開幕時点では出力・ディプロイメント・信頼性の全ての面で目標値に届かず、とりわけ吸気系に苦戦していて出力が上げられなかったことを明かした。

 

 新型TCのカナダGP投入でディプロイメントは向上し、ICEの出力がようやく開幕当初に目指していた目標に届いたのはベルギーGPに投入したスペック3。しかしこれは間に合うかどうかギリギリの戦いだったという。

 

 

[2016年型RA616Hの目標値]

出力・ディプロイメント・信頼性、全てが開幕に間に合わず

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ーー2016年開幕時点での目標値というのはどのくらいのものだったんでしょうか?

「他チームのレベルは明確に分かっていたわけではありませんでしたしぼんやりとしたものでしかありませんでしたけど、2015年時点のメルセデスAMGとの差を縮めるためには車体で1秒、パワーユニットで1秒というイメージを描いてパワーアップの計画を立てていました。もちろんシミュレーションで出て来る数値にもバラツキがあって、メルセデスAMGの性能分析としてはあまりにも高すぎる数値というのも中にはありましたから、そのままその数値を使うのではなくて比較的に現実的な目標を立てていました」

 

ーーパワーユニットだけで1秒ということは、相当なパワーアップが必要だったわけですね。

「そうです。ただしICEだけではなくてTCもありましたからね」

 

ーー2016年のパワーユニット開発方針として、出力、ディプロイメント、信頼性の向上という3つの軸があったわけですが、開幕時点での達成度合いというのは?

「正直、シーズン開幕の時点ではどれも達成できていませんでしたね。ディプロイメントは少しは良くなっていましたけど、目標のレベルには全然達していませんでした。信頼性の面でも2015年のレベルに較べれば相当良くなっていましたけど、まだ不具合は抱えていました。実際、開幕前テストでも丸々1日走れない日もありましたし、レース本番でトラブルが出たことはありませんでしたけどエンジンブロックそのものの信頼性が足りなかったのでそこから水漏れが起きたり、ターボだったり。序盤はMGU-Hだけではなく全体的に水漏れが多かったですね」

 

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