REPORT【報道】

20140205-23

 

 技術規定が大きく変わり、パワーユニットが完全刷新された2014年のF1マシンだが、その開発キーポイントは意外にもフロントウイングにあるのではないかとみられている。

 

 昨年9月にフェラーリのテクニカルディレクターに就任し、技術部門トップとしてチーム技術体制の再構築を進めてきたジェームズ・アリソンは、2014年型マシン開発で最も難しいのはどこかと聞かれ、次のように即答した。

 

「最も難しいのは、フロントウイングの翼端板の規定が変わることだろう。他車との接触を減らすためにTWG(テクニカル・ワーキング_グループ)によって話し合いが進められてきたもので、タイヤよりも少しだけ内側に収まるように縮小するだけで2009年に比べればさほど大きなサイズ変更ではない」

 

「しかしこの数年間でフロント翼端板にはかなりの開発が進められてきたが、今回の規定変更によってこれまでのフィロソフィーは使えなくなるから、また新たな開発の方向性を模索しなければならなくなった。どのチームにとっても非常にチャレンジングなことだと言えるだろう」

 

 つまり、フロントウイングの設計哲学が変わるのだ。となれば、新たなソリューションが生まれる可能性を秘めている。それはつまり、ライバルチームに大きな差を付けるポイントでもある。

 

20140205-24

 

 新規則施行の年の好アイディアという点に関しては強力な実績を持つレッドブルのチーフテクニカルオフィサー、エイドリアン・ニューウェイも同じようにフロントウイングに着目している。

 

「フロントウイングが100mm削られると聞いても、さほど大きな変化ではないと思うかもしれない。しかし実際にはこれは非常に大きな変化だ」

 

「新レギュレーションでは翼端板がフロントタイヤの中心に来ることになる。ここから空力性能を取り戻すのは非常に大きなチャレンジのひとつになる」

 

 パワーユニットの扱いが重要であることはもちろんだが、これはエンジンメーカーによる部分も大きい。マシンを設計するチーム設計陣としては、新規定によって失われる空力性能をいかに取り戻すかが重要な開発ポイントになる。

 

 発表会の時点ではほとんどのチームが従来型のコンセプトに沿ったフロントウイング翼端板を装着しているが、ほぼ全てのチームが開幕戦までに空力パッケージのアップデートを控えている。

 

 これまでとは異なる設計コンセプトが生まれる可能性を秘めたフロントウイングに注目すれば、そのマシンが“特別な何か”を持っていることが分かるかもしれない。

 

(text by 米家 峰起 / photo by Wri2)

 

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