【アプレゲールですいません。】ケータイ持って運転してるわけないでしょ
カナダGPでリタイアした直後のコバヤシ選手が、止めたクルマのそばでケータイをいじっている写真がどこからかネット上にアップされて「ケータイ持って運転してるのか!?」なんて声が上がっていましたが、んなわけないですよね(苦笑)。
たしかにケータハムのクルマはiPhoneの重さ(約100g)が加わってもビクともしないくらい重いですが(苦笑)、それでもたとえ100gでも余計に載せるなら重量配分を良くするための箇所に積んだ方が良いですからね。とはいえ、ヨーロッパラウンドに入ってザウバーとマルシアが最低重量規定を切るところまで軽量化を進めてきてからは、最低重量を上回っているのはおそらくケータハムだけでしょうし(もしかすると体重の重いスーティルも時々上回っているかも)。
コバヤシ選手もiPhoneを使ってますが、写真に写っていたのとは明らかに違うケースを付けていますから、コバヤシ選手のファンなら一目見れば分かるでしょう。カードケースが一体型になった皮のケースを使っているのをご覧になった方も多いはず。
本人はマーシャルのケータイを借りて壊れたトラックロッドの写真を撮ってチームに送ったとFacebookで明かしていましたが、コースサイドに止まったマシンはレッカー車に乗せられてくるかもしくはクレーンに吊られたままピットガレージまで戻されますから、その間にダメージがさらに進行して正確な原因究明ができなくなる可能性もありますからね。モナコGPでも、ビアンキに接触されて壊れた箇所をパルクフェルメに戻ってきた際にチーム関係者がケータイで撮影していたんです。
ドライバーに「特等席でレースを見てるんだから、ステアリングに「いいね!」ボタンでも付けといてリアルタイムでツイートすれば?」とか冗談では言いますが、本気でそんなことできるわけないですよね。F1ドライバーがコクピットの中でこなしていることの凄さを知っていれば、そんなこと言えるわけありません。
カナダGPのレース直前、グリッドについてコクピットから降り、後ろからやってきたメルセデスAMGのマシンを恨めしそうにじっと見詰めるコバヤシ選手の背中を見てたら、一度くらいは良いクルマで走らせて上げたいなぁと思いましたよ、ホントに。
(text and photo by 米家 峰起)
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