【Rd.16 RUS・金曜】トロロッソ・ホンダ、オイル漏れ騒動の舞台裏
ロシアGPのフリー走行2回目が始まってしばらくした頃、トロロッソ・ホンダのピットガレージは急に慌ただしい雰囲気に包まれた。ピエール・ガスリーのマシンにオイルリークが見つかったからだ。
ホンダとトロロッソのメカニックたちが右リアカウルとトップカウルを外し、エンジンルーム内に紙タオルを敷き詰めながらハンドライトで照らしてリーク元を探す。田辺豊治テクニカルディレクターや本橋正充副テクニカルディレクターらホンダのエンジニアたちがエンジニアルームから出てきて現状確認や話し合いに忙しく動き回る。
その間、ガスリーはコクピットに座ったままでじっと待つ。
ガスリーが1回目のランを終えてピットガレージに戻ってきた午後3時17分からその確認作業とトロロッソとホンダのエンジニア間の確認が続き、最終的にカウルを閉じたのが午後3時32分。35分にコースイン。
発端は最初のランを終えてピットガレージにマシンを押し戻したところで、ピットガレージ床に液体が発見されたことだった。水ではなく油脂性のものだったということで、エンジンかギアボックスからのオイル漏れを疑い、大慌てでチェックすることになったのだ。FP-1からアップシフト時のオシレーションが問題になっており、昨年序盤戦のマクラーレン・ホンダにギアボックストラブルやハーネス接触不良、リークが発生したようにオシレーションの振動が影響した可能性も考えられたからだ。
しかしデータ上でもオイル圧低下は見られず、目視でもエンジンルーム内にリークの跡はなし。そのためチームは作業後に何らかのオイルが床にこぼれていたのだろうと結論付け、信頼性責任者のフィル・ミッチェル(写真中央右)が田辺テクニカルディレクターに報告、ひとまず予定通りショートランに向かい、その後のロングランでも問題が起きなかったことでその判断が正しかったことが証明された。
エンジニアやメカニックが慌ただしく行き来してピットガレージ内はかなり騒然とした雰囲気に包まれたが、結果的にスペック3には何も問題はなかった。
トロロッソはこの間にガスリーとブレンドン・ハートリーの2台ともにフロントフラップとリアウイングの交換を行なっており、トラブルの疑いがなかったハートリーもガスリーとほぼ同時にコースインしたことを考えると、オイル漏れ騒動によるタイムロスもなかった。しかしチーム内に緊張感が漂ったのも事実だ。
一般的に、マシンがコースインしてピットガレージが空になると同時に、ガレージではその都度メカニックが清掃作業を行なって汚れのない状態を保つ。それが徹底できていないと、このようなことが起きるというわけだ。
(text and photo by 米家 峰起)
決勝リタイア後に書いてます。この漏れはブレーキフルード?だったのでしょうか。色が着いてれば何処で使って居るものか直ぐに判ったのでしょうか。シャーシ側でも「整備担当者とそれ以外」によるダブルチェック必要なのでは、、、
ドライバーの感想もよかったのに。あぁ!!もったいない、、。
無色の液体でしたが、結局オイルだったのかすら分からず。。。まぁトップを争うトップチームではないというのはこういうところですね。