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【アブダビGP・土曜】小林可夢偉「かなりチャレンジせなあかんと思って攻めました」
やはりロータスやザウバーを喰うことはかなわず、予選19位。最後はガードレールにタイヤを擦りながらのアタックになったが、それはドライビングのみならずセッティング面でも攻めた末の結果だったと可夢偉は明かした。
ーー予選2回目のアタックは、途中までは良い感じできていたと思うんだけど、タイムが更新できなくて……。
「できなかったですね、壁に軽くこすりました! ターン19の出口ですね。右側のフロントもリアも両方です」
ーーガレージに帰ってきた後にエンジニアやメカニックが見ていたけど、クルマにダメージは?
「いや、全然壊れてないです。ちょっとこすっただけやったんで」
ーーあれがなければタイムはどのくらいアップしていた?
「いや、最後の方はタイヤがタレてたんです。セクター1は良くて、セクター2の途中くらいまでは良かったんです。でも2の後半からタイヤがズルズルなくなって、セクター3はかなりズルズルでオーバーステアだったんです。ギリギリやけどいってみようと思っていったら、案の定ギリギリやったっていうね」
ーーそうなったのはどうして?
「最後のアタックに行く前にフロントウイングのフラップを上げすぎたんです。アブダビって急激に路面温度が下がってフロントのグリップが落ちるんで、それを読んで対応したつもりやったんですけど、路面的には全然変化がなくて、フラップを上げた分だけお釣りが来ちゃった感じでしたね……。要らんことせんでよかったっていうだけの話なんですけどね、欲を掻きすぎましたね(苦笑)」
ーーそれでも、やれるだけのことはやっておこうと?
「そうですね。前とのタイム差があったから、かなりチャレンジせなあかんっていうのは思ってて。自分なりに守りに入らずに攻めていこうって。結果的にドリフトしてるだけになっちゃいましたけどね(苦笑)」
ーーでも、この急ごしらえのエンジニアチームでそこまで読んで考えていたんだ?
「まぁ、アブダビはいつもこうやし、だいたいこういう展開になるだろうっていうのは話してたんです」
ーー明日に向けては、ロングランが良かったというのはプラス材料だと思うんだけど?
「さすがに予選になったらみんな速くなってきたから、金曜日の時点ほど『いけるんじゃないかな』っていう自信は減ってきてますよ。予選の結果を見たら、『やっぱりあかんのなか?』って。いくらレースペースが良いっていっても、さすがに1.5秒差もあるとそれを縮めるのは至難の業ですからね。僕らが休んでた2戦の間にも、他のチームはちょっとずつなんかやってたんやなっていうのは思いましたね」
ーー今週はスーツが2セットしかないから大変?
「そう、メチャ臭いです、部室の匂いがしてます(笑)。スーツとかバラクラバを選択する余裕がないからね。いや〜、パクられたなぁ(笑)」
ーー今のところ今週は完全にトラブルフリー?
「そうですね、(トラブル対応がないから)夕食も毎晩サーキットじゃなくて外のレストランで食べられてるし。レースも楽しんで、夜の食事も楽しめて。ゴハンもちゃんと食べないとね!」
ーー明日はきちんと完走を目指す? それともなにか狙って攻めてみる?
「どう答えてほしいですか?(苦笑) まぁ、今年はあまりスムーズにいった1年ではなかったし、最後はきちんと走り切りたいなっていう気持ちはありますね」
(text and photo by 米家 峰起)
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