09/12
【イタリアGP】マクラーレン今井弘「最高速が足りず、抜き切れませんでした」
予選では5番手・6番手といつもよりも上位につけたマクラーレン勢だったが、決勝では苦戦を強いられた。タイヤとビークルダイナミクスの面からマシン開発とレース戦略を担う今井弘エンジニアにイタリアGPを振り返ってもらった。
ーー序盤は上位につけていましたが、最終的には8位・10位という結果でした。
「う〜ん、納得いってないですね。ストレスが溜まるレースでした。我々のペース自体は良かったんですが、このサーキットは抜けないんですよね。抜けないと結果に繋げられないし、そこがキツかったですね……」
ーーマクラーレンはストレートスピードを犠牲にしてダウンフォースを付け気味でラップタイム優先のセットアップだった?
「意図的にそうしたわけではないんですが、ウイリアムズは元々ストレートが速いですし、レッドブルやトロロッソは極端にダウンフォースを削ってトップスピード重視のセットアップで来ていましたからね。彼らの後ろについてしまうとイヤだなと思っていたんですが、思いっきりそういう展開になってしまいましたね」
ーー初日から上位につけていた通り、決勝でも単独で走ればもっと良いペースで走れた?
「そうだったと思いますね。フェラーリも我々と似たような形だったとは思いますが……」
ーーレッドブルのセバスチャン・フェッテルなどは予想以上にタイヤのタレが大きくて苦しんだようですが、金曜に比べて暑くなったせいですか?
「我々はバッチリ読み通りでしたね。暑くなることも折り込んでタイヤのデグラデーションを計算していましたから。早めのピットストップでフェッテルとペレスには前に行かれてしまったんですが、あれは早かったと思いますね。実際、その2台は最後はタレていましたよね。本当は我々はあそこで最後に彼らを抜き返さなければいけなかったんですが、最高速が足りなくて抜けなかったんです」
ーー夏休み明けのアップデートも機能してマシンのパフォーマンスは上がってきているように見えますが、そう考えて良いのでしょうか?
「この2戦のスパとモンツァはちょっと特殊なサーキットなので、一概にそうとは言えないと思います。ダウンフォースを削って走るサーキットですから、差が小さく見えるんですね。ですからシンガポールには新しいアップデートパーツを投入する予定ですし、もっとエアロで稼がないといけません」
ーー来季のドライバーラインナップがまだ決まっていませんが、GP2では今回もレース1で優勝するなどストフェル・バンドールンが伸びてきていますね?
「いやいや、伸びていると言うよりも、結果を出すのが遅すぎたような気がしますね。周りのメンバーを見たら、『勝たなきゃダメだよ』と言ってあります(笑)。今回の小林選手はなかなか素晴らしかったですね。予選も良くて、あれだけの走りをして、さすがです」
ーー前半が良く見えたのは周囲がハードなのに対してミディアムを履いていたからですかね?
「いや、そんなことはないと思います。ミディアムとハードの差は0.3秒くらいしかなかったと思いますから。前半の対ザウバー、対ロータスのペースは見た目通りに評価して良いと思いますよ」
(text by 米家 峰起 / photo by 米家 峰起, Wri2)
Comment
- トラックバックは利用できません。
- コメント (1)
何故唐突に可夢偉の話題が?
期待しすぎは良くないと思いつつも色々妄想してしまいます……