09/08
【イタリアGP・日曜】小林可夢偉「もっと“レース”をしたいという気持ちになりました」
イタリアGP決勝の小林可夢偉は、ミディアムタイヤで走った第1スティントでザウバー勢を追い回す展開に。ハードタイヤに換えた第2スティントではやや離されたものの、マルシア勢はしっかりと押さえ切って17位でフィニッシュ。ベルギーGPから投入されたアップデートの効果を実感しながら、ドライバーとしての仕事を果たせたと充実感のある笑顔を見せた。
ーー序盤はザウバーと戦い、結果的にマルシア勢の前の17位でフィニッシュしました。
「まぁ、悪くなかったですよね。なんとなくですけど、アップデートが効いてるんかなっていう感じでしたね。今回ルノー勢が弱かった中でこの結果なんで、ステップとしては良かったと思います。まぁ、ここは特殊なサーキットなんで、他のサーキットでどうか分かりませんけどね」
ーーマルシア勢は相手にしていないっていう感じだったよね。
「なんとなくね。マルシアよりは若干速いけど、その他とはまだ話にならないっていう、ちょっと中途半端な位置に来ちゃいましたけどね」
ーーミディアムタイヤの第1スティントに比べると、ハードタイヤを履いた第2スティントのペースがあまり良くなかったような気がしたけど?
「いや、そんなことないと思います。周回遅れ(になる際のタイムロス)の問題でしょうね。ビアンキと比べてもペースは良かったと思います」
ーーザウバーと戦えそうという手応えは?
「それはないですね(笑)。そこは全然見てなかったです」
ーーでも第1スティントではタイヤの差があったとはいえ、結構戦えていたじゃない?
「後ろについて行けてるっていうくらいですね。DRSが使えるうちは良かったけど、使えないとそれだけにコンマ4〜5秒は遅くなるから」
ーーでもそこまで差は縮まったわけだよね?
「まぁザウバーにすら周回遅れにされてましたからね(苦笑)」
ーーピットストップのタイミングは?
「タイヤがタレてきたからですね。予定通りのピットインでした」
ーー急きょ駆けつけてのレースだったけど、自分の仕事は果たせたという手応えはある?
「急きょ駆けつけてチームをサポートしたみたいな形になっちゃって(苦笑)まぁ普通に自分の仕事ができたかなと思いますね。チームとしてもアップデートの効果が確認できてポジティブな形で終われたんじゃないかなと思いますね」
ーー“やった感”はある?
「まぁね。やった感はあるんですけど、また面白いニュース(チーム代表交代)が耳に入ってきたっていうね(笑)。さっきまでそんなこと一言も言うてなかったから僕は全然知らんかったし、今さっき『次に会うことがあったらまたよろしくね』って言うて出て来ました(笑)。僕もチームスタッフに『またいつかどっかで仕事することがあれば』って言うてきましたけどね(笑)」
ーー次のシンガポールは?
「まだ分かんないです。(日本から急きょ行くことになっても)時差はあんまりないですけどね(苦笑)。金曜日入りにして土曜日から走ろかな。昔、全日本カートの時にそんなことあったなぁ(笑)」
ーーこういう条件じゃないと走りたくないというのはある?
「こういう条件もクソも、僕は出ろって言われれば出るだけですね。サーキットが違えばクルマが良くなってるかどうかっていうのも全く違う話なんで、そこは興味ありますけどね。自分がずっと前半戦にやってきた開発で、おカネがないからって全然できなかったのがようやく開発できたらパフォーマンスが上がったというのがモンツァでは証明できたわけですからね。まぁ、このチームがそれをどこまで真剣に考えてるかですよね……」
ーー今週はどういう気分で戦った週末でしたか?
「もうね、早く帰りたいですね(苦笑)。見ての通りですよ、俺はもう辞めるっていうのがあからさまに分かるような雰囲気でしたからね。何しに来たんか、どうしたらええんか分からへんっていう。エンジニアやメカニックは気にしてないし、僕も与えられた仕事をやるだけやから気にしてないですけどね。いつクビになっても良いように、心の準備はしてるしね」
ーーヨーロッパラウンドに入ってから光明が見えないレースが続いていたけど、これでシンガポールでも走りたいという気持ちは強くなったのでは?
「うん……レースがしたいなっていう気持ちになりましたね。下位チームで争うんじゃなくて、ポイントを戦いとか、そういうレースがしたくなった。まぁ、モータースポーツっていろいろあるんやなって思った1週間でしたね」
(text and photo by 米家 峰起)
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