07/08
【GP2イギリス・日曜】佐藤公哉「右にちゃんと曲がらない、走る以前の問題。チームの引き締め直しが必要です」
ーーえ〜っと、話すこともあまりない?(苦笑)
「はい、よくお察しで(苦笑)。汗もかかないですよ、昨日痛めた背中と肩が痛いだけで(苦笑)」
ーーそのTシャツは今の気持ちを表わしてるんだよね?(苦笑)
「はい、Tシャツでしか本心をぶちまけられないですからね……(苦笑)。ポンコツのチームですよ」
ーーそのへんは後で伺うとして、まずレースのスタートは?
「ホイールスピンが多かったなっていう感じでしたね。何なんですかね、そこはもう僕の右手と右足の感覚や精度の話なんですけどね」
ーーその後は?
「前に着いていってたんですけど、ハンドリングの左と右のバランスがおかしくて、左コーナーはちゃんと曲がるんですけど、右コーナーが全然ちゃんと曲がってくれなくて。そのせいで2〜3周目くらいには左フロントタイヤが壊れちゃって、もう全然ノーチャンスでしたね。また不運なことにこのコースは時計回りだから、右コーナーがちゃんと曲がってくれないと困っちゃうんですよね。それとずっと戦い続けて、なんとか左フロントを守れる走り方とペースを維持して走り続けるだけでしたね。走ってて遅いのは分かってるんです。でもそれしかできることがなかった。まだクルマが帰ってきてないので詳しいことは分からないんですけどね」
ーー今週はほとんどマトモに走れなかったんだ?
「全然ちゃんと走れてないです。完全燃焼できてないですね。AUTO GPのセットアップをこのクルマに入れたいくらいです(苦笑)。その方が乗りやすいんじゃないかっていうくらい。これを英語で言っちゃうと角が立っちゃうし、そういうことではないと思うんですけどね」
ーーチームの状況が良くないよね。悪くいえば、たるんでる感じがする。
「シーズンが始まってから一番悪い週末でしたね。ハッキリ言って、チーム的に良くないです。レースする以前の問題で、もうちょっとマトモに走れるようにしてくれないと困るというのが正直なところですよね。(土曜日の)ドライバーのシートが縮んでいるという変化が分からないとか、ドライバーが気付いてから『あ、そうだった』って言うんじゃなくて。ちょっと後手後手に回ってるようなところもあるし、開幕当初はゴタゴタしている中で前に行けたこともありましたけど、ここまでシーズンが進んで周りのチームがみんな合わせてくると、チームメイトも前に行けなくなっているし。明確な悪者(原因)が分からないところも難しい所ですけど」
ーーチーム全体の底上げが必要だよね。
「ひとつずつ解決していかなきゃいけないんですけど、それをやってたらシーズンが終わっちゃうんで、そんなことをやっている余裕はないんです。何から手を着ければ良いのか分からないっていう、一番困る状況ですよね。クルマがどうこうって言っても、周りからはまた文句を言ってるって思われるだけで分かってはもらえないし。(どこかに集中的に対処するという)難しい選択を迫られるかもしれません。まぁ、僕が怒っても『あぁ、また関西人が文句言うてるわ』くらいの感じでしょうけど、お坊ちゃまもかなりお怒りになられているんで、この人が怒るとチームも焦っちゃいますから(苦笑)」
ーーシルバーストンは良く知っているサーキットだったのにね。
「シルバーストンはカートの頃からコソ練してフォーミュラ・フォードとかも含めて7000ラップくらい走ってるんで、一番よく知ってるサーキットだったのに、それでこの結果ですからね。ちょっとツラいですよ、ホントに……」
ーーいろんな意味でストレスの溜まる週末だったね。
「僕がどれだけ苦労しているか理解したいなら、みなさんぜひご観戦に来て頂きたいです! どういう状況か、実際に見に来てください! キミヤがビール2杯くらいは奢りますので(笑)」
(text by 米家 峰起 / photo by 米家 峰起, GP2)
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