RACE【レース】

20140703-02

 

 前日にケータハムF1チームの売却と新チームオーナー体制が発表されたことを受けて、小林可夢偉のもとにはメディアが殺到した。英語での会見では「シート継続に自信を持っている」と語った可夢偉だが、日本語での会見ではさらに詳しく今の心境や状況を語ってくれた。

 

ーー昨日チームの売却と新オーナーの発表が行なわれました。

「もちろんチームの中身は何も変わってないんで、心配することはないです。正直なところ、僕としてはコース上で結果を残すだけですからね。昨日ファクトリーでちょっとだけ新しいチームオーナー(コリン・コレスとクリスチャン・アルバース)に会いましたけど、今後についてはこれから話し合わないといけないなという感じですね」

 

ーー今後チームが良くなって行く?

「昨日話した感じでは、今年なんとかチャンピオンシップで(10位よりも)上に行けるように全力で戦うということだったんで、何かしらアクションはあると思いますね。クルマの開発を進めて行くみたいです。ただ、そのための予算がいっぱいあるとは言うてなかったんで、限られた予算の中でということになるとは思いますけど、でもエンジニアと話したらアップデートのパーツも『多分やれる』って言うてたんで。アップデートパーツが入ったらお金が入ったんやと思っててください(笑)」

 

ーー正式に聞かされたのはいつ?

「昨日です。というか、プレスリリースの方が速かったですね(苦笑)。リリースを見て知って、その後(チームから)メールが来たっていうくらい。多分(広報の)トムが送るのを忘れたんじゃないですか?(苦笑) ファクトリーに行ったら、みんな何事もなかったかのように仕事してましたけどね」

 

ーーそれを知った時の気分は「やっぱりな」という感じ?

「まあね」

 

ーー今後も走り続けられるということは確認した?

「契約書は一応生きてるみたいなんで、まぁ大丈夫だと思います。まぁスタッフだけじゃなくて僕も変わる可能性はあるでしょうけど、まだそんなに詳しく話してないんで、見えてない部分はたくさんありますね」

 

ーーチーム撤退が避けられたという安堵か、チームオーナーが変わって今後のシートが危うくなるかもという不安か、今回の決定はどう受け止めている?

「いや、僕的には何も変わらないですよ」

 

ーーチームにとってはポジティブなことと考えて良い?

「僕も正直わかんないんですよね……まだ何も始まってないから」

 

ーーでも、今まで可能性がゼロだった開発が、できるようになる可能性があるわけじゃない?

「そうですね、そうかもしれないですね。まぁ、これからの様子を見ましょう。悪い方には行かないと思います」

 

ーー自分を選んでくれたトニー・フェルナンデスが去ったことについては?

「残念ですよね。まぁ、いつから売る気満々だったのかわかんないですけど(苦笑)、さすがにもうちょっとアップデートは欲しかったなっていうのはありますね(笑)。アップデートするつもりでTMGの風洞では作業してるんやけど、パーツを作るお金がないって言われたら、僕からしたら『どうしたらええんや?』っていう感じですからね。昨日メッセージを送ったんですけど、返事はまだ来てませんね」

 

ーー鈴鹿の日本GPを楽しみにしている日本のファンの人たちに向けて、メッセージは?

「僕はまだ生きてます! ここにいます! っていうことですね」

 

ーーここからは1戦1戦が勝負という感じ?

「そうですね。痺れますね!」

 

ーートヨタの最後の2戦で走ったときのような?

「いや、あれ以上でしょ!(笑) あの時はちょっと頑張ればポイントが獲れて良いところに行けるかもっていう感じやったけど、このクルマじゃどんだけ頑張ってもポイントなんて獲れないし!」

 

20140703-01

 

ーー今週末の話だけど、シルバーストンは高速コーナーが多いサーキットだから厳しい?

「今回はミディアムとハードなんで、タイヤの温まりがどんなもんかなという心配はありますね。なんとか温まれば戦えると思うんですけど。ここは高速コーナーがあるから温めやすいし、ハードブレーキングがないから冷えたタイヤでロックっていうのもないやろし」

 

ーーオーストリアGPからマシンセットアップの方向性を変えたということだけど?

「そうですね、それが上手く行けば良いですけどね。今まではトラクションがなかったんでクルマ(の脚回り)を柔らかくしていたんですけど、柔らかくしすぎてたんです。それを硬くしてどれだけ走れるかということを確認したら、意外と走れたんです。タイヤの温まりを考えれば、硬い方が良いんですね。つまり、トラクションの確保を諦めてタイヤの温まりを良くしようという方向性に変えたんです。

 それが前回のオーストリアでは良かったんですけど、今回シルバーストンで上手く行くかどうかですね。低速コーナーがないんで、ここの方が上手く行く可能性は高いと思いますけどね」

 

ーートラクションを犠牲にしてっていうのはキツくない?

「トラクションがないクルマのトラクションを犠牲にしても、あんまり変わらないでしょ?っていうことですよね(笑)。それやったら、石橋(みたいなタイヤ)を叩くくらい硬くして、ビシバシ叩いて走った方が良いでしょ?」

 

ーーあとはダウンフォース?

「エアロ(の性能)がないクルマでどうするかですね」

 

ーーそれはドライバーの頑張りでどうこうできるレベルじゃないんだよね?

「うん、それって気合いでなんとかなるって言うてるようなものでしょ? それができたら、今までモータースポーツを頑張って研究してきた意味がないからね(苦笑)。それができるんやったらフェラーリも勝ててますよ(笑)」

 

(text and photo by 米家 峰起)

 

 

 

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