07/09
【イギリスGP・日曜】F・アロンソ「無線の応酬は、別に怒っていたわけじゃないよ」
ーーセバスチャン・フェッテルとの素晴らしいバトルの間、無線で応酬が続いていましたね。
「別に怒っていたわけじゃないよ。僕がコースオフするたびに彼がレポートしていたから、僕はレースディレクターから2〜3回警告を受けていたんだけど、ミラーを見ていたら彼も同じようなことをやっていたから僕も同じように無線で報告しただけだよ。特に彼が僕をオーバーテイクした周は3〜4回コースオフしていた。
ただ、純粋なペースで言えば彼の方が2秒は速かったし、そんな状態で13周も彼を抑えることができたのは誇りに思うし、テレビ的にもチーム的にも良いことだったと思うよ」
ーーDRSのことについても不満を述べていましたよね。
「コース外を使ってオーバーテイクしたとかDRSのこととか、明日になって文句を言ってもしょうがないからね。僕らはかなり接近していたし、前走車の1m後ろを走れば空力性能はかなり失われるから何度もコースオフするのはいつものことだ。でもそれを後で言ってもしょうがないから……」
ーー無線で文句を言い合うことを、どう解決すべきだと思いますか?
「ドライバー同士で話せるようにすべきだってこと?(苦笑) それは上手く行かないだろうね(笑) 10年後にレースを見たとしても、お互いの意見は一致しないだろうね」
ーー当初のスタート時にグリッド位置がずれていたのは?
「グリッドに就くときに(ピットウォールからマーシャルが差し出している)キミのグリッド位置を示す7のパネルを見たんだけど、その次に見えたのは(バルテリ・)ボッタスの77だった。自分の14のパネルを完全に見落としてしまったんだ。2〜3回リバースギアに入れようとしたんだけど上手く行かなくて、そうこうしているうちにスタートライトがいきなり2つ点灯してしまって、ペナルティを喰らうのは分かっていたけどもうそのまま発進するしかなかったんだ。ただ、2年前のスパのフェリペ(・マッサ)は完全にグリッド外からスタートしたり、去年の中国GPでも誰かがグリッドから外れていたのにペナルティはなかった。それなのに今日はペナルティが科せられた。まぁ、しょうがないけどね」
ーーペースは伸び悩んでいた?
「25〜6周目あたりだったか、レース中盤からリアウイングがストールしていて、空力的な問題を抱えながら走っていたんだ。チームからは高速コーナーはものすごく注意して走るように言われていたし、実はリタイアすることさえ真剣に考えていたくらいだよ。ラップタイムにすればコンマ数秒程度だったとは思うけどね。
それにバッテリーにもトラブルがあって、レースのある一定の時期には全くエネルギー回生が使えなかった。最終スティントは燃料セーブの必要もあった」
ーーレース再開後、1ストップ作戦というのは?
「(赤旗中断の間の)グリッド上で決めたんだ。赤旗で45分間も考える時間があったからね。僕らはQ1で敗退していたから全てのドライタイヤは新品で残っていた。そのアドバンテージがあったし、ピットストップのたびに新品タイヤを履くことができるわけだから、今日は1ストップを試すべきだと思ったんだ。1ストップで走り切るためには25週くらいは走る必要があったから、15周、18周、20周と常にタイヤの状況をアップデートしながら走っていたよ。20周目くらいまで来て、僕らはジェンソン(・バトン)と戦っていたけどペースはまだ良かったから、1ストップで行くことを最終的に決めたんだ。セバスチャン(・フェッテル)は2ストップだったけど、今年はオーバーテイクが少し難しいし、そういう意味では1ストップの方がポイントを獲得できるチャンスが大きいだろうという判断でもあったんだ」
ーーペナルティがなくても6位が精一杯だった?
「ポールポジションからスタートしていたとしても6位だったよ(苦笑)。メルセデスAMGは圧倒的に速いし、2〜3周後には5秒も前に逃げていってしまうんだ。それにウイリアムズも僕らよりも後ろからスタートしたのに14秒も前でフィニッシュした。レッドブルの2台も僕らより速かった。もしかしたらマクラーレンの1台を喰って5位だったかもしれないけど、ペナルティの5秒だけでは追い付くことは難しかっただろうね」
(text by 米家 峰起 / photo by Wri2, Ferrari)
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