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REPORT【報道】

【FIA F4・Rd.5-6 鈴鹿】小山美姫「ポイントが獲れる手応えがあっただけにSC先導フィニッシュは残念です」

報道記事

 

 5月18〜20日にスーパーGT鈴鹿のサポートレースとしてFIA F4全日本選手権の第3ラウンドが開催されました。今季FIA F4にフル参戦する唯一の女性ドライバー小山美姫は、前戦富士で予選9位から7位フィニッシュを果たし女性初の入賞で6ポイント獲得。さらなる飛躍を目指しこの第3ラウンドに挑みました。その模様を現地からレポートします。

 

 木曜から始まった練習走行では3台体制のチーム全体がやや苦戦を強いられたこともあり17位、金曜の練習走行でも17位。土曜の朝に行なわれた予選ではベストタイムで決まる第5戦(レース1)が18位、セカンドベストで決まる第6戦(レース2)が17位という結果になってしまいました。

 

「水曜日(スポーツ走行枠)から走ったんですけど、鈴鹿のフルコースを走ったのが1年ぶりでイメージ通りに走ることが全然できなくて新品タイヤも入れてなかったのでチェックだけって感じでした。木曜日は新品タイヤを入れたんですけど、走りをまとめることができずタイムが出せませんでした」

 

「予選に向けては2分8秒台に入れられればシングルグリッドいけるねって感じだったので、走りのイメージを詰めて予選に挑みました。今年のタイヤは2〜5ラップの中で勝負しなくていけないので実質1発しかないんですけど、そんな中でアタックに行ったら凄く良い走りができて8秒台に入れたので、『これはいけるぞ!』って喜んだんですけど、トップは6秒台に入ってるし自分のタイヤは終わっちゃうし8秒台のイメージでリズムを作っていたので、もうどうすることも出来ませんでした。21台がコースレコード更新という中で18位という結果は残念でしたけど、上位とのタイム差は大きくないので、気持ちを切り替えて決勝に挑みました」

 

 

 土曜日の午後に行なわれた第5戦のレース(全10周)では、トップから21.133秒遅れの14位フィニッシュ。上位勢でも鈴鹿のサーキットレイアウトではオーバーテイクがほとんどできず動きの少ないレースでしたが、中団ではもっと激しいバトルが繰り広げられていたもののポジションアップは難しかったと言います。

 

「私はスタートが得意なんで、今回も3台抜いて1周目は15位で戻って来たんですけど、そこからは集団の前に出る速さは出せずひとつ順位を上げて14位でゴールするのが精一杯という結果になってしまいました」

 

「中団の争いは結構危険をはらんだ追い越しも普通にあるので、『リタイアするか、生き残れるか?』っていうくらいの戦いをしながらゴールを目指して走りました。予選の失敗が全てなので第6戦も後方からのスタートですが上位目指して頑張ろうと気持ちを切り替えました」

 

 

 日曜朝の第6戦は、マシンのセッティングが上手く煮詰められてペースは良好。ポイント圏内まで浮上できるという手応えがあったものの、4周目の1コーナーで3台が絡み合い2台がタイヤバリアにクラッシュ、1台はタイヤバリアを越えてフェンスに激突する激しい自己となってしまい、事故車両回収とバリア補修のためセーフティカー先導が続きそのまま30分の制限時間を迎えてレースは再開されないまま9周でフィニッシュ。またしてもポイント獲得はならず、小山美姫は悔しさを滲ませました。

 

「今日も得意のスタートは決まって2台抜いたんですけど、途中で抜き返されて15位で1周目を終えました。でもレースペースが良いのは分かっていたし10周あれば4台は抜けるかなという感触があったので意気込んでいたんですけど、黄旗が振られててよく見たら『SC』って書かれていました」

 

「SC走行中もタイヤをしっかり温めながらレース再開に備えていたんですけど、そのままゴールになってしまって13位という結果でした。マシンはとても調子が良かったので、きちんとレースができなくて残念です。でも次回は初入賞した富士なので良いイメージで走れると思います」

 

 併催されているスーパーGTがタイラウンドを挟むため、FIA F4は次の富士ラウンド(8月4〜5日)まで2カ月以上のインターバルに。前回入賞を果たした実績に加えて今回の鈴鹿で得た手応えも踏まえてしっかりと準備を整え、次の富士ラウンドではさらなる活躍を見せてもらいたいところです。

 

 

(text by Taro Hayama / photo by Hiroyuki Minami)

 

 

 

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