REPORT【報道】

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 ザウバーC33のディテールを50点以上に上る膨大な高画質写真とともに詳細にチェックしていく。マシン解説本編と合わせてマシン細部を理解する貴重な資料となるはずだ。

 

【FRONT NOSE】

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 ノーズは世間で”アリクイノーズ”と呼ばれるような、規定を満たすために先端だけを長く低く伸ばした形状。その先端部分の両脇は開口してノーズ下へと気流を取り込みんでいる。つまり新規定下でも従来通りの気流制御コンセプトを維持しようとしているわけだ。

 

 ウイングステーは後方に広く伸ばし、ノーズ下に気流の通り道のトンネルを形成している。しかしフォースインディアほどノーズ本体は高くはなく、気流取り込みの効率は従来ほど良くはなさそうだ。

 

 ただし、ノーズ付け根のモノコック上面は別パーツ化されており、従来ザウバーが採っていたようにノーズ下から気流を取り込んでモノコック上に排出するダクトを装備することもできそうだ。ここに何らかのアイディアを持っていることは間違いないだろう。

 

【FRONT WING】 

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 フロントウイング本体は従来のコンセプトを踏襲したもので、メインプレーンに湾曲したスリットを入れて翼端部を実質2枚構成にし、細長いラウンド形状のフラップ1枚と、翼端部後方に1枚の小さなフラップを追加している。アッパーフラップも2012年後半から続く従来型を踏襲したシンプルなもの。

 

 しかし翼端板は完全に新コンセプトで、後方のみにスリットを入れてフラップ上から翼端板外側へと気流を放出している。その一方で最後方の小フラップは翼端板と接続し、翼端板外側からフラップ裏側へと気流を導くスリットを持っている。

 

【FRONT SUSPENSION】 

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 フロントサスペンションはプッシュロッド式を継続しているが、モノコックが下がったことによってジオメトリーコンセプトはやや変更され、「ハの字」の角度はやや浅くなった。しかしアーム自体はさほど凝った形状にはせず、一般的な整流効果を狙っているだけだ。フロントのブレーキダクトはフェラーリ同様にアップライト内側に設けた縦長の穴から取り込んでいる。

 

【SIDE POD】

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 事前に発表された写真ではシンプルなポッドフィンを装着していたが、実走テストではポッドフィンは取り外され、サイドポッド前方上縁部に水平フィンを装着していた。単なる整流目的なのか、場合によっては開口して排熱チムニーの役割を持たせるのか、もしくはここに何らかの空力付加物が加わってくるのか、いずれにしてもザウバーは他チームとは違うアプローチを採っている。

 

 コクピット脇には調整式の排熱ルーバーを設けている。コクピット後方のインダクションボックスはかなり尖った形状をしているが、その下側には大きな空間が存在している。シート合わせの写真ではカバーで隠されているが、ロールフープ下の一番奥には別のエアインテイクを備えているようだ。

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 前年型C32では空気抵抗を削減するため左右幅の狭い小型サイドポッドを採用していたザウバーだが、パワーユニットの熱発生量が増えた今季はC33のサイドポッドは大柄で、独特の四角いエアインテイク形状をしている。そのためアンダーカットのフォルムも他チームのマシンとはやや異なっている。上面デッキ部は正面から見ると怒り肩のように左右が盛り上がり、エンジン周辺から後方は逆になで肩になるという複雑な形状をしている。

 

【BODY COWLLING】 

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 サイドポッドのコークボトル部後端に排熱アウトレットを設け、この部分のカウルを別パーツとすることで冷却容量を変化させることを可能にしているようだ。そのかわりカウルのリアエンドには全くと言っていいほど排熱アウトレットはなく、サイドポッド内の排熱はマシン中央部には導いていない。 

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 リアカウルの峰には小さなエアインテイクを設けており、これは同じフェラーリのパワーユニットを搭載するフェラーリやマルシアと同様の手法だ。ザウバーはパワーユニットのみならずギアボックスの内部構造もフェラーリから供給を受けているが、カーボン製のケーシングは自社設計・製造としている。ギアボックスはリアサスペンションのマウントを兼ねているため、リアサス設計の自由度を高めるためにこの手法を採っている。

 

【REAR SUSPENSION】

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 リアサスペンションはプルロッド式を踏襲しているが、ここ数年のザウバーの傾向であるセッティング幅を広くとり様々なコンディションへの対応性をより一層推し進める設計コンセプトを採ってきたという。これによりタイヤへの優しさというザウバーの特色はさらに強まったとみるべきだろう。

 

 アーム類は極力シンプルにまとめ、フロア付近にはリアエンドへと抜けて行く気流を阻害しないように大きな空間を確保している。ただし、ロワアームとドライブシャフト、トーアームはツライチに配置してはいるものの、翼断面形状のカバーで覆うなどの処理は施していない。

 

 なお、リアタイヤ前方のフロア上には2本の整流フェンスを加え、外縁部には2本の切り欠きスリットを備えて、リアタイヤ周辺の気流を整えている。その前方に設置されている丸形のバルジはデータ収集用のタイヤ熱センサーだ。

 

【REAR WING】

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 リアウイングはすでに新規定に合わせてコンセプトを一新してきている。メインプレーンは翼端部が下がるデザインで、フラップ後縁には2箇所に三角形の切り欠きを加えている。いずれもダウンフォース発生量をなるべく減らさないように留意しながらもドラッグ低減に務めるための方策だ。

 

 センターピラーは2本仕様で排気管の両脇を避けるようにしてマウント。ここにウイングレットなどは装着されていない。

 

 翼端板は背が高いが平面的でシンプルな構造。上端のメインプレーン付近に外から内側へのスリットと、下端にはディフューザーからの気流を車体外側へ吐き出す方向の短めのすだれ状フィンが装着されている。

 

【DIFFUSER】 

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 ディフューザーもシンプルな構成で、後端にフィン構造も付属していない。しかし他のマシン各部も含め、こうしたシンプルな箇所は開幕前に投入されるという次の空力アップグレードパッケージでさらに進化を見せてくるだろう。マシン各部に残された他マシンとの違いに注目すれば、どうやらザウバーが何らかの斬新なアイディアを隠していることは間違いなさそうだ。それがどこまでC33のパフォーマンスを向上させてくれるのかを楽しみに待ちたい。

 

【DRIVERS’ HELMETS】 

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(text by 米家 峰起 / photo by Wri2, Sauber)

 

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