REPORT【報道】

20140206-01

 

 テレビ中継を見ていると時折流れるドライバーとチームスタッフの無線交信。中でもマクラーレンの無線は通話品質が非常に高い。その無線システムを提供しているのはケンウッド。つまり、マクラーレンの無線は日本の技術が支えているのだ。

 

 ケンウッドのエンジニアとしてF1の現場で無線システムのオペレーションに従事している村木進司エンジニアに無線システムを紹介してもらった。(2013年シンガポールGPにて取材)

 

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ーーケンウッドからマクラーレン・スペシャルIIという無線装置が提供されていますね。

「マクラーレンに提供している無線装置はマクラーレンのためだけに用意されたもので、他のカテゴリーで使っているものとは全然違います。無線装置だけでなくてヘッドセットもマクラーレン専用に開発したウチのオリジナルなんですよ。ノイズキャンセリング機能は付いていないんですが、特殊な技術が使われていて遮音性はそれと同じくらい高いんです」

 

ーーそれぞれの操作系は?

「赤いボタンがドライバーチャンネル、黒いボタンがメカニックチャンネルです。ボタンを押せば直接話すことができます。でもドライバーに対していろんな人から無線が飛ぶと混乱しますから、基本的にはドライバーに話すのは決められた人だけで、それ以外の人はよほどのことがなければ使うことはありません。受信機の方はボリュームのノブ操作だけで、それ以外のボタンは我々がセッティングに使うだけでユーザーが操作することはありません」

 

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ーーTV中継で聞いていても特にマクラーレンの無線はドライバーの声もクリアに聞こえますよね。

「ヘルメット内の口の部分にマイクロフォンがついているんですが、エンジン音がすごいですから、ドライバーの声だけをクリアに拾えるようにこのマイクの指向性も非常に鋭くしています。ミリ単位でズレただけでかなり変わるので、動いてしまうと聞こえなくなったり、ドリンクチューブからの水分でマイクが濡れたりといったトラブルもありますね」

 

ーー電波はデジタルですか? アナログですか?

「基本的にウチはデジタルの電波を使っています。業務用の周波数で、暗号化もしているので、普通の機材では受信はできても雑音が聞こえるだけで会話の内容を聞くことはできないようにしています。昔はアナログの電波で他チームの無線も傍受していたなんていう時代もあったそうですけどね。マクラーレンとフェラーリがやりあっていて、『これからピット練習するからよろしくね』って無線で言ったり(笑)」(その2に続く)

 

(text and photo by 米家 峰起)

 

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