REPORT【報道】

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 ホンダは11月27日〜29日のGP2アブダビ合同テストに2名の日本人ドライバーを送り込んだ。2014年はマクラーレンとの提携によってARTで伊沢拓也を走らせたが、2015年に向けてはどのような活動を計画しているのだろうか。

 

 ホンダはHFDP(ホンダ・フォーミュラ・ドリーム・プロジェクト)の一環として、日本人F1ドライバーの育成を目指している。今季のGP2シーズン閉幕後テストに塚越広大と松下信治の2名を送り込み、伊沢をアドバイザーとして付けながらそれぞれ1日2時間半、計2日間のテスト走行を行なわせた。

 

 このあとホンダはこの3名のドライバーをマクラーレンのMTC(マクラーレン・テクノロジー・センター)に送り込み、昨年同様に「マクラーレンのドライバー評価プログラムテストを受けさせる。そして12月中旬までに来季の起用ドライバーを決定したい」(佐藤英夫・モータースポーツ部長)という意向だ。そこで選ばれたドライバーがストフェル・バンドールンとともにARTからGP2に参戦することになる。もちろん、F1における2016年のパワーユニットカスタマー供給とドライバー送り込みを視野に入れたものだ。

 

 ホンダドライバーの中でも最も速さに定評のあるドライバーの一人といえる塚越は、今季のハンガリーラウンドに視察に訪れており、来季のGP2参戦を望んでいるが、英語力に課題がある。かつてGP2テストのチャンスを与えられたものの英語の学習を怠って落後した経緯があり、ホンダとしても再度チャンスを与えるにはそれ相応の成長が必要と言える。

 

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 松下は今季の全日本F3選手権を制し、これから海外で修行を積むには絶好のポジションにいる、ホンダの中では数少ない若手ドライバーの一人だ。しかしF3からGP2へのステップアップはかなり差が大きく、容易ではない。現在のマシンスペックから考えると、F3(200馬力)の次はGP3(400馬力)へとステップアップしてからGP2(650馬力)に備えたいところだ。

 

 事実、ホンダは来季に向けてGP3への参戦プロジェクトも検討していた。しかし今季の伊沢の経験から言っても若いドライバーを単独で送り込むことは得策ではないと考え、「若いドライバーを預かるためには親御さんに安心して頂くだけの体制を充分に築くことができない」(佐藤部長)として来季の参戦は断念した。本来であれば、松下はGP3に送り込みたかったのではないだろうか。しかしGP3は2016年から新型シャシーの導入を予定しており、新規参戦のタイミングとしては最適だ。おそらく2016年からホンダのドライバーが送り込まれ、GP3からGP2そしてF1へというステップアップのルートが構築されることになるだろう。

 

 伊沢は来季は未定としてはいるものの、1年間のGP2参戦を終えて、本人としては参戦継続はしたくない意向のようだ。しかし今季に先立ったマクラーレンのテストで伊沢が起用されたように、今回のテストでも伊沢以外に適格者なしという結果になる可能性も高い。塚越には言葉の課題、松下には経験面の課題があるからだ。バンドールンにタイトルを獲らせるかそれに近い活躍をさせて2016年にはF1デビューさせたいというマクラーレンの意向もあるだけに、そのチームメイト選びには様々な思惑が絡み合うことだろう。

 

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(text and photo by 米家 峰起)

 

 

 

 

 

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