REGULAR【連載】

20140429_01

 

「DELTA」(でるた)

 

 え〜、もう最初にお断りしておきますが、この用語はそんなにF1界ではメジャーではありません。某テレビ解説者の方が大好きでよく使っておられると思いますが(苦笑)、パドックで耳にすることはあんまりありません。

 

 ただ、チーム内で使われていることは事実ですし、そういう意味では充分にギョーカイ用語です。なので、ここで解説しておきましょう。

 

 こんな用語を使うからなんだかたいそうな意味がありそうな感じがしますが、ごくごく簡単に言えば、この用語の意味は「差」です。はい、それだけです。

 

 元々はレース用語ではなく、数学で使われる記号の「Δ」です。この記号、高校数学の微分で出てきましたよね? Δxはxの変化量を表わす記号でした。

 

 F1界で今年最もよく使われる「デルタ」は、燃料やラップタイムの目標値に対する「差」ですね。レース中のステアリングのダッシュボード(液晶画面やLED表示)には、燃費マネージメントのための目標値に対して今自分がどれだけズレているかが「+/−」で表示されています。つまり、ターゲットに対する「差」です。これを一部のチームでは「デルタ」表示と呼んでいます。

 

 それから、フリー走行でセットアップを煮詰めていく際には、理論上最も速く走れるセットアップに仕上げるだけでなく、周りのクルマの最高速を見ながら自分たちの最高速を決め込んでいく(ダウンフォース量を削っていく)ことがあります。ストレート勝負のサーキットの場合はそうなることがあります。そういう場合には、その最高速の差をやはり「デルタ」と呼んで「最高速のデルタが大きいから〜」などと言ったりします。

 

 まぁ、「デルタ」と言えばカッコ良く聞こえるというだけで、基本的には単なる「差」です(苦笑)。ただし、何と比べての「差」なのかを曖昧にできるので、そういうニュアンスを含めて使われる場合もあります。いずれにしても、なにかと便利な言葉であることに違いはありませんし、ギョーカイ人ぶりたい人はぜひ使いこなしてください(笑)。

 

(text and photo by 米家 峰起)

 

 

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