【F1ドライバーってこんなヤツ】セバスチャン・フェッテル「汗だくのまま頑張るひたむきさ」
ハンガリーGP金曜の夕方、ドライバーズブリーフィングにセバスチャン・フェッテルだけはレーシングスーツ姿のままで現われました。
ドライバーズブリーフィングが行なわれるのは午後5時。つまり、彼は3時半のFP-2セッション終了後もずっと着替える暇も惜しんでそのままの格好でエンジニアたちとミーティングを続けていたのです。
普通であれば、ドライバーたちはセッションが終わると汗だくになっていますから、モーターホームでシャワーを浴び、着替えを済ませてからミーティングをしたりメディア対応をしたりします。しかしハンガリーGP金曜のフェラーリは午前中からトラブル続きで、ERSやフロントウイングの問題で走行時間がかなり限られてしまいました。だからこそ彼は、着替えの時間も無駄にせずFP-2で得たデータをしっかりと分析しておきたかったのでしょう。
それにしても、あの暑さの中で走って汗だくになったはずなのに、1時間以上もレーシングスーツ姿のままでドライバーズぶりフィングの時間ギリギリまでミーティングをしているというのは、凄いことです。こういうひたむきさが、チームスタッフたちの心を打つんですね。
加えて言うなら、トップドライバーの中で毎回欠かさず木曜日にエンジニアたちとトラックウォークを行なっているのもセバスチャンとフェルナンド・アロンソくらいのものです。技術的な目的よりもエンジニアたちとの関係を深める意味合いの方が強いといわれるトラックウォークですが、これを重視して毎回行なうのもセバスチャンらしいところ。ハンガリーGPではテクニカルディレクターのジェームズ・アリソンも一緒に歩いていました。
エンジニアだって人間ですから、こうなるともうチームはみんな“フェッテル寄り”になっちゃいますよね。もちろんキミ・ライコネン担当のスタッフたちはライコネンのために真剣にやっていますが、チーム全体として心情的にセバスチャンの方に肩入れしたくなってしまうというのも頷けます。
(text by 米家 峰起 / photo by Wri2)
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