【アプレゲールですいません。】やっぱりちょっと恐いブラジル
無事にブラジルから日本に帰ってきました。“無事に”という言葉がこれほど似合う国もありません(苦笑)。
とはいえ、最近はブラジルもそんなに危ない雰囲気もないんですよ。昔はたくさんあった道端のバラックとかスラム街みたいなところもないし、ヤバそうな人も見かけません。昔は「腕時計なんかしていったら手首ごと持って行かれるぞ」なんて言われたものですが(やや大げさ)、某チーム関係者が移動車の中でコンピュータを開いて仕事をしていたら、その画面の光のせいで強盗に狙われて実際に発砲されたなんていうこともありました。なのでチーム関係者もユニフォームを目立たない格好に着替えてから移動していたものでした。でも最近はそのままの格好で行き来する人も少なくありません。
我々メディアの人間も、サーキットを出たらすぐにパスは見えない所に隠して、クルマのフロントガラスに貼ってあるカーパスも外して、赤信号でもなるべく止まらないようにして(赤信号で止まったときに襲われるので)、なんてヒヤヒヤしながら気を遣って通勤していたものです。でも最近はあんまり気にしている人はいません。
街の雰囲気も物々しさはなく、夜遅くなってもショップピンモールなんかは家族連れがたくさん来て、キラキラした雰囲気が漂っています。
それでもまぁ、サーキット周辺にはこれでもかというくらい警官が配置されていましたし(それも防弾ベスト着用)、日曜日にメインゲートの外まで行ってあちこち写真を撮っていたら、スタッフの人に「そのパスは隠しておいた方が良いぞ」と言われたくらいですから、やはり関係者だとバレるのはあまり良くないくらい治安はよろしくないということなのでしょう。
一時期サンパウロはかなり景気が良くて治安も良くなっていたようですが、最近はまた不景気で、街のど真ん中でもケータイの盗難には注意した方が良いと言われました。タクシーに乗っていても油断していたらドアを開けてバシッと持って行かれることさえあるそうですから……。
今回は到着も帰りもフライトが深夜だったので、そんな時間にタクシーに乗るのもちょっと恐かったです(苦笑)。しかも物価だけは好景気の時に高くなったままで、空港からインテルラゴスまで片道170レアル(約7700円)もしたのにはビビりました(笑)。まぁ空港からは定額制だしクレジットカードでの先払いだから良いんですけどね。
(text and photo by 米家 峰起)
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