REGULAR【連載】

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 レーシングドライバーはアスリートだ。「クルマの運転なんて大したことないじゃない」と一般の人は思うだろうが、これまでこの連載で述べてきたようなコントロールの難しさだけでなく、体力的にもレーシングドライバーというのは大変なレベルを要求されるのだ。

 

 コーナーでは激しい横Gがかかる。4Gを超えるとなると、体重60kgのドライバーなら横から240kgの重量で押されることになるのだ。

 

 加速時、ブレーキング時には激しい縦Gがかかる。やはり4GほどのGがかかり、特にフルブレーキング時にはかなりの負担だ。意外と知られていないが、シフトアップの際にも一瞬だけ加速力が消えるため、その瞬間は加速Gが消え、シフトアップするとまた繋がってGが戻るため、一般人ならシフトアップのたびに頭がガンガン前後に揺さぶられることになる。

 


 

 有名なこの動画、アブダビのヤスマリーナ・サーキットのショートコースを2シーターF1マシンで走行している映像だ。後方座席に座っているのは、カリンというガタイの良いドイツ人のおばちゃんジャーナリスト。マシンは1999年のティレルがベースになっている。

 

 レーシングドライバーはさも当たり前のように運転しているが、一般人が乗るととてもではないが前後Gの応酬に耐えられず身体がガンガン揺さぶられることになる。

 

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 実はこのとき筆者もこれに乗せてもらったが、ターン5〜6のシケインからスタートするのだが、この低速コーナーの切り返しでさえ身体にはものすごい横Gがかかってキツい。そしてターン7のブレーキングでもう荒々しいくらいに揺さぶられる。簡単に言えば、右、左、ブレーキング、といったひとつひとつの動作が急激に、それもものすごいパワーで一気にやってくる。それがF1なのだ。コクピットの中で、本当に相撲力士に囲まれて全力でおしくらまんじゅうされているような感覚だ。

 

 ブレーキングされれば頭は前にポーンと投げ出されてしまうし、コーナリングされればコクピットから飛び出しそうなくらいに左右に振られてしまう。身体全体にものすごい力が掛かって、1周目からもう吐きそうになる。特にターン2〜3の切り返しなんて、自分でもビックリするくらいに頭が反対方向に飛んでいった(笑)。てゆうか、あとちょっと走ってたら間違いなくリバースしていた(笑)。

 

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 ちなみにこの映像ではシートベルトが緩んでいるように見えるが、Gに慣れていない者はこうでもしないと首だけが揺さぶられることになり、ねんざや骨折の危険すらあるからだ。身体内でも内臓だけが動いてしまうため、筋肉を鍛えていないと内臓損傷の恐れだってあるのだ。レーシングマシンの前後左右Gとは、それくらい激しい。F1ドライバーたちは当たり前のように走っているがために簡単そうに見えるが、実際はものすごいGと戦い、それに耐えられるほどに身体を鍛え抜いているのだ。

 

 そして、ステアリングは重い。F1はパワステがあるが、それでもある程度の重さはかけられているし、Gと戦いながらこれを操作するのは楽ではない。GP2やF3となるとパワステはないため、速度が上がってダウンフォースが増せばステアリングはかなり重くなる。

 

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 東京バーチャルサーキットのシミュレーターに乗ってみると、その重さに驚くはずだ(設定で軽くすることもできる)。高速コーナーの多いサーキットなら、数周走るだけでステアリングを握っている腕、特に親指が痛くなる。ステアリングを押さえつけるだけでも、相当な体力が必要だ。Gのないシミュレーターでも、数ラップ走っただけで身体からは汗が噴き出すくらい激しい運動なのだ。

 

 こんな過酷な世界で、これまでに述べてきたような繊細なコントロールが必要とされる。しかもそれを2時間も、他車とバトルをしながら続ける。まさに想像を絶する世界だ。

 

 一般人には絶対に不可能な世界だが、東京バーチャルサーキットのシミュレーターに乗れば、その一部だけでも味わうことができる。その体験から、レーシングドライバーたちの世界を想像してみてもらいたい。そうすれば、F1ドライバーたちが戦うレースの見え方も少し違ってくるはずだ。

 

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 東京バーチャルサーキットでのシミュレーター体験映像はF1LIFEのYouTubeチャンネルでご覧頂けます。

 

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(text and photo by F1LIFE)

 

 

 

 

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