2024年シーズン開幕

　いやぁ、ついに始まってしまいましたね、2024年シーズン。

　あ、レースが始まっていなくても、新車が出て来るともうここからは全開なので、僕の中では「開幕」ってことにしています。

　実際、1月下旬になって各チームは新車だけでなく契約ごとだったりスポンサー関係だったりF1アカデミーの体制だったり続々と発表が相次いでいて、本格的に動き始めているなというのが分かります。2月2日なんて、元々ハースの新車発表が予定されていたにもかかわらず、前日のハミルトン移籍を受けてトト・ウォルフのリモート囲みがあったり、鈴鹿サーキットの契約発表があったりと大忙しでしたから。

　ハースはリバリー発表と言いつつ新車のエッセンスがかなり入った画像を発表してくれるし、ここ数年は毎年発表一番乗りなので、今年もそうだろうなと思っていたらやはり。なので2023年型マシンの比較のための写真やら解説動画の編集データやら、事前に用意しておいたのでスムーズに作業は進められました。

　おそらくガチの新車が出て来るのは2月12日のアストンマーティン以降のチームだけで、2月第2週に「発表会」を予定しているチームはリバリー発表のみだと思いますが、そのマシンがどの程度ショーカーなのかは未知数なので、結局はスタンバイしておかなければならないという微妙な状況です。

　まぁ、マシン名も掲げて「AMR24 Launch」といったかたちで予定を発表しているチームは本当に新車を出します。そのままシェイクダウンを行ないますし。でも「2024 Season Launch」みたいな言い方をしているチームは「体制発表会」であって、新車を発表するとは言っていません。新車の“リバリー”だけの発表というパターンです。嘘はついていないけど、真実も語ってはいないというヤツですね。

　アルファタウリ改めRBなんてラスベガスでの開催ですから、そもそも論として新車が発表会の場にあるわけはないですね（笑）。ただ発表会とは別にレンダリング画像はしっかり新車というパターンもあるので、要注意。もしくは、新車なんだけどノーズなど一部は旧型を装着しているとか。レンダリング画像はCAD上で何でも組み立てられてしまうので、こういうことができちゃうんですよねぇ……。

　嘘を嘘と見抜けるようでないと、F1の新車発表をお伝えするのは難しいってことですね。

（text by 米家 峰起 / photo by Haas）