04/07
【GP2・バーレーン日曜日】伊沢拓也「思っていた以上にやれると自信が持てた」
ーー3番グリッドからだけど、スタートが上手く行きませんでした。
「クラッチが繋がらなくて、全然動いてないんですよね。いくらつないでもバイトしなくて、『あれ?』っていう感じで。事前のスタート練習で確認しても、バイトポイントが変わってしまうんです。スタート加速が遅れている時点で自分が行きたい場所に行けてないんで、その後の場所取りも上手くできないし」
ーーその後は数珠つなぎのレース展開で。
「自分自身では昨日のレース1と変わらない感じで走っていたんですけど、周りが(レース1とは違って)普通に走っていたんで、昨日ほどバンバン追い上げられるような状況ではなかったですね。でも初めてのレース週末を何事もなくちゃんと走りきることができたんで、あとはスペインに向けて直さなきゃいけないところもたくさんあるけど、収穫もたくさんあったので、良いところを伸ばして悪いところを埋めていければ、次は今回よりもチャンスはたくさんあると思います。それを信じることができる材料が手にできただけでも収穫でしたね。早くもっと上のレベルで戦えるようにしたいですね」
ーーまず最初のレース週末を終えたわけですが?
「今回はレース週末3日間を完璧にするということができなかったですけど、課題は予選とスタートですね。レースは戦えるので、それ以外の部分をしっかりと準備したいですね」
ーー日本のレースと違った部分は感じた?
「いや、そんなに大きくは違わないですね。タイヤが違うのでその使い方を学ぶことが大切ですけど、それは今回かなり勉強できましたね」
ーー日本の スーパーGTなどでの経験が生きている?
「昨日のレースを見ても、タイヤの保たせ方などは日本での経験が生きていると思います。どんなセッティングにすればそれができるかということも含めてね。そうやって早い段階でレースに対応ができたのは良かったと思います。予選でのタイヤの使い方っていうのが今まで自分が学んできたこととは違うので苦労してるんですけど、レースがあれだけ走れれば予選さえ上手く行けば遅いはずはないと自分を信じながら次のレースに臨めますね」
ーー日本の人たちと連絡を取り合ったりは?
「日本もちょうどレース週末(スーパーGT岡山戦)だったというのもあって、連絡はちょこちょこ来ましたね。それから、レースが終わってからこっちでも知らない人に声をかけられたりして、その人たちがどのレースの関係者かも分かってないんだけど(苦笑)、でもレースでアピールすれば意外とみんな見ているんだなって思いましたね。結果だけじゃなくて中身も見てくれているんだと思ったし、F1の現場で一緒に走ってることの意味も分かりました」
ーー最初のレース週末を終えて手応えは?
「思っていた以上にやれるなって思った部分がある反面、やらなきゃいけない部分が思った以上にクッキリと出た部分もあって。でも日本でもそういう状況でやってきたこともあったし、こういう状況の中でやってると1年はあっという間に終わってしまうと思うんで、そこは早めにペースアップして改善したいと思いますね」
ーー今も疲れた様子はないけど、体力的には全然問題なし?
「フィジカル的には全然楽です。スーパーフォーミュラの方が10倍くらい疲れます(笑)。ハンドルが重いっていうのもそうなんですけど、それよりもGが強いんです。日本の方がコーナーリングスピードが圧倒的に高いから。ただ、コース特性的にここがそういうサーキットじゃないというのもありますけどね。スーパーフォーミュラだって鈴鹿ともてぎでは疲れ方が違いますからね」
ーー精神的には?
「日本のレースみたいにパドックにいてもファンの人とかがいないじゃないですか? だからサーキットのピリピリ感はあんまり感じてなくて、GTの方がもっと張り詰めている感じがしますね」
ーー不安もあった?
「ありましたね。新しいシリーズに挑戦するというのは色々と不安に思うところもあるし、予選も上手く行かなかったわけですけど、これでちょっと落ち着きましたね。レース1で先が見えたし、自身にもなりましたし」
(text and photo by 米家 峰起)
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