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【オーストラリアGP・日曜日】V・ボッタス「表彰台は獲れたはず。僕らの強みは最高速、弱みは高速コーナー」
開幕戦オーストラリアGPの中団グループで最も気を吐いたのが、ウイリアムズのバルテリ・ボッタスだった。雨の予選では10番手、決勝はギアボックス交換で15番グリッドからのスタートを強いられ、バトルの中で10周目にウォールにヒットしてホイールを壊しピットストップを余儀なくされたが、最後尾から激しい追い上げとオーバーテイクの連続で、終わってみれば6位入賞。何事もなくレースを戦っていれば、表彰台は間違いなかっただろう。
激動の開幕戦を終えた直後のボッタスに、レースの完走とFW36の手応えを語ってもらった。
ーーいったんは最後尾まで下がりましたが、何度もオーバーテイクを見せてくれましたね。
「僕にとってはこれまでで一番楽しいレースだったね! クルマはとても良いパフォーマンスを発揮してくれたし、今後のシーズンに向けて非常に勇気づけられたよ。ちょっと激しくプッシュしすぎてウォールをヒットしてしまったことには自分でもガッカリだけどね。あれでパンクをして大きく後退してしまったからね。その後はミスを挽回することとオーバーテイクすることしか考えていなかったよ。二度と繰り返さないようにこのミスから学ばないとね」
ーー今年のウイリアムズは速いですね。手応えは?
「予選が上手く行っていて決勝でもミスがなければ、今週の僕らには表彰台を争えるクルマがあったと言えるだろうね。すでに去年1年で稼いだのよりも多くのポイントを獲得したんだ。もう去年とは全く別のチームだよ。冬の間に素晴らしい仕事ができたし、クルマはライバルたちと比べてもかなり速い。すごくハッピーだよ」
ーー同郷の先輩キミ(・ライコネン)を2度もオーバーテイクしましたね。
「そうだね、去年は抜かれる方ばかりだったし、それも周回遅れにされる方ばかりだったから、今日は良かったね(笑)。特に最初のオーバーテイクはクリーンなバトルだったし良かったよ。他のドライバーたちもみんなクリーンだったし良いレースだったね」
ーー燃費マネージメントなどは厳しくなかった?
「セーフティカーの導入によって助けられたから、僕は燃費セーブの必要性は一切なかったよ。おかげでずっとプッシュできた。第2スティントではコンディションが少し寒くなったせいでグレイニングが発生して少しアンダーステア傾向だったけど、タイヤに関しても去年よりコンシステントだったし、楽しいレースができたよ」
ーーバトルを演じてライバルたちとマシンの性能を比較できた?
「レッドブルとはバトルをしていないしメルセデスAMGは別格の速さだったと思うけど、他のチームとは充分に戦えたね。去年のクルマとは比べものにならないくらいコンシステントで(挙動が)安定しているんだ。だから自信を持って走れるし、レースをすごく楽しめたんだ。もちろんまだ改善すべき点はあるけどね」
ーーウイリアムズFW36の長所と短所は?
「トップスピードが僕らの長所だし、そのおかげでオーバーテイクも簡単にできた。それから、ブレーキングとそこからのコーナーへの進入は安定していて僕らの長所だ。
でもパワーをかけた時のリアエンドをもっと強くする必要がある。コーナーからの立ち上がりでのトラクションは改善が必要だ。だから予選がそうだったように、ウエットでは厳しかったしね。
それに高速コーナーでは前走車についていくのに少し苦労した。現時点ではそれが僕らの弱点なんだ。高速コーナーやコーナーの出口では少しロスしている。
空力面もそうだし、ライバルたちはこれから大きく改良してくるだろうしね。少なくとも僕らはここから数戦は大きなアップデートはないから、その後に向けて努力をしないとね」
ーー次のマレーシアGPではどのようなレースができそうですか?
「次のマレーシアは半公道のメルボルンとは全く異なるサーキットだし、どうなるか分からない。ここはバンピーでスリッパリーだけど、セパンは一般的なグランプリサーキットだ。でもトップ6を争うことは充分に可能だと期待しているよ。今日はフェリペ(・マッサ)が1コーナーでリタイアしたし、僕もミスで大きくロスをした。もっともっと僕らはやれるよ。僕らに何ができるのか、証明するチャンスはまだ残り18戦もあるし、楽しみにしているよ」
(text by 米家 峰起 / photo by Williams)
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