2014 Rd.1 AUSTRALIA

20140315-03

 

 テストで最後まで不調が続いていたものの、フタを開けてみれば開幕戦の予選でチームメイトが予選2位。しかし王者セバスチャン・フェッテルはまさかのQ2敗退に終わった。

 

 直前のFP-3からパワーユニットのマップ変更によってドライバビリティが悪化し、雨の予選ではさらに劇的に悪化した。フェッテルのマシンに何が起きていたのか、そして彼はどのようにレースを戦うのか。予選後のフェッテルに聞いた。

 

ーー予選13番手に沈んでしまったのは、マシンに何か問題があったからですか?

「何かがおかしかったのは間違いないし調査中だけど、それが何だったのかはまだ分かっていないんだ。昨日は信頼性もドライバビリティもパフォーマンスも良かった。でも今日はFP-3になって、まだマシだったとは言え昨日よりもマシンは悪くなっていて、それから予選で雨が降り出したところからは特に酷い状況になってしまったんだ。パワーをかけるのにすごく苦戦したんだ。ドライバビリティが悪くなっていたからね。ドライバビリティが良くなかったから、ああいうコンディションではかなり厳しかったんだ」

 

ーー最後のイエローフラッグの影響は?

「最後にイエローが出ていたことは事実だけど、僕はそういうことにあまり文句は言いたくない人間なんだ。僕よりも後ろを走っていたドライバーたちだって同じようにイエローの影響を受けただろうし、キミ(・ライコネン)だってわざとクラッシュしたわけじゃないからね。僕だってそんなことはしないし、誰のミスでもないんだから責められないよ」

 

ーーコースインが少し遅れたのは?

「元々タイヤを交換して出ていくことは決めていたんだけど、ソフトウェアの変更が思っていたよりも少しだけ長く時間がかかってまだ実行中で終わっていなかったからコースインできなかったんだ」

 

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ーーダニエル・リカルドとは違うソフトウェアだった?

「2台が別々のセットアップやソフトウェアアップデートで走ることだってあるよ。同じ方向性ではあるけど、それぞれがベストな状態で走ることを目指して仕上げていくからね。今日は不運なことに僕の方は上手く機能してくれず、ダニエルの方が上手く機能してくれたということだよ。理由はなぜだかまだ分からないし、調査が必要だね。今のF1はいろんなソフトウェアのプログラムがあるから、何が起きているのかドライバーには簡単には理解できない世界だね」

 

ーーリカルドが2番手を獲得したことは、安心材料だといえる?

「もちろんそうだよ。クルマのパフォーマンス自体は良い。それが昨日僕らが手にした最大の安心材料だった。僕らには速いクルマがあって、それの信頼性を向上させていかなければならない。それよりは信頼性があるクルマの性能を上げていくことの方が簡単なんだけどね」

 

ーーテストで見ていたよりもトップとの差が小さかったことについては?

「そうだね、正直言って僕らはもっとトップから離されているんじゃないかと思っていた。こういうコンディションだったから実際に何秒差なのかを正確に把握することは難しいけど、でも昨日のドライでの走行を見ても、今日こういう難しいコンディションでもダニエルがポールからほとんど差がなかったことを見ても、思っていた以上に接戦になっている。もちろんまだ改善しなければならないところはたくさんあることは分かっているよ。でもチームのみんなは疑う余地もなくモチベーションに満ちているよ」

 

ーー明日はどのようなレースになりそうですか?

「明日は長いレースになるだろうし、どんなコンディションになるかも分からない。このクルマにパフォーマンスがあることは分かっているけど、信頼性の面ではまだまだやるべきことは多いし先は長い。明日は2台ともできるだけ上位のポジションに行きたいと思っているけど、最優先項目はまずレースをフィニッシュすることだ。しっかりとレースができるチャンスに恵まれることを祈っているよ」

 

(text by 米家 峰起 / photo by Red Bull)

 

 

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