【オーストリアGP】徹底分析:メルセデスAMG自身が招いた同士討ち、戦略変更がなければ未然に防げた?
第9戦オーストリアGPは、最終ラップの劇的な逆転でルイス・ハミルトンが勝利を収めました。しかしレース全体を見れば最初から2ストップ作戦を採ったニコ・ロズベルグの方が速く、ハミルトンとしては苦しいレース展開になりました。
その後方では1ストップ作戦のマックス・フェルスタッペンとキミ・ライコネンが2位争いを繰り広げ、スタートからスーパーソフトで27周引っ張ったセバスチャン・フェッテルはバースト、ダニエル・リカルドはペースが振るわず後退。そして3番グリッドスタートのジェンソン・バトンが好走を見せて6位入賞を果たしました。
決勝の全車全ラップタイムを分析してみましょう。
下地の色は紫がウルトラソフト、赤がスーパーソフト、黄がソフトタイヤを表わしています。タイムの赤字はピットストップ、青字は自己ベストタイムを表わしています。
こちらはピレリによる各車のタイヤ戦略表。
そして主要ドライバーのラップタイム推移をグラフ化して比較してみましょう。
ハミルトンとロズベルグのペースは拮抗
アクシデントを招いたのはメルセデスAMG自身の戦略的失策
レース全体のペース推移を見ると、ハミルトン(緑色)よりもロズベルグ(緑色点線)の方が速いペースで走行していることが分かります。ロズベルグはグリッド降格ペナルティを受けたため序盤は自分よりも遅いクルマに引っかかっていますが、10周目にピットストップを済ませて前がクリーンエアになると一気にペースアップ。ウルトラソフトのままひっぱるハミルトンよりも大幅に速いタイムで走行しています。
そのため、ハミルトンが21周目にピットインするとロズベルグがアンダーカットに成功したかたちに。セーフティカー後は両者がほぼ同ペースで走りますが、メルセデスAMGは1ストップ作戦だったハミルトンを2ストップに切り替え、54周目にピットインさせて翌55周目にピットインしたロズベルグに対してアンダーカットを狙うものの、右フロントタイヤのロスとターン2でワイドになったこともあり失敗。
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