【オーストラリアGP・日曜】マクラーレン今井弘「伸びしろはかなりあるし、楽しみにしています」
ーーピレリは2ストップが主流になるといっていましたが、1ストップが中心になりましたね。
「あ、そうなんですか? いや、1ストップ楽勝ですね(苦笑)。気温が上がってもどれくらい楽勝かという違いだけで、基本は1ストップでしたね」
ーーソフトのフロントタイヤには結構グレイニングも出ていたようですが?
「あれはどうってことないです。パフォーマンスに影響はするんですけど、大したことはないんです。デグラデーションもそんなに大きくなかったですし」
ーージェンソンはソフトで27周も走りましたが、厳しくはなかったんですか?
「全然。淡々と走っていましたね」
ーーレース後にソフトタイヤの左リアをチェックしていましたが、チェコ(セルジオ・ペレス)との接触の影響ですか?
「サイドウォールが切れていましたね。『あれぇ!?』っていう感じでしたね(苦笑)。もうちょっと深く入っていたらパンクしていてもおかしくなかったですね」
ーージェンソンはダウンシフトが“Big problemだ!”と無線で言っていましたが?
「レースではちょっと良くなかったようですね。“harsh(キツい)”だったみたいで、リアタイヤがカンカンカン!となってしまいがちな状態でした。これは改善しなきゃいけませんね」
ーー金曜FP-2のケビンのクラッシュは?
「フロントもリアもロックしていましたね。単純に攻めすぎですね」
ーー1台は完走できて、見えてきたものは?
「データはいっぱい取れましたから、いっぱい走れて良かったですね(笑)」
ーーパワーユニットの状況はともかく、車体側の熟成度合いというのはどのあたりまで来ているんでしょうか?
「素性は悪くないとは思いますが、開発はまだまだこれから進めていかなければいけませんね」
ーー初日はアンダーステア、2日目はオーバーステアが酷いと訴えるドライバーの無線が流れていましたが、セットアップ面の熟成は?
「う〜ん、そうでしたっけ? いや、セットアップはそれなりにまとまっているとは思いますよ」
ーー入力に対してスムーズに曲がってくれる?
「そうですね。去年のクルマよりはそのへんが随分ダイレクトに反応するんで、素性が良いと思っています」
ーージェンソンがコクピットから感じた印象としてコーナリングスピードは悪くないと話していましたが、データ上でも確認できている?
「そうですね」
ーーそれはやはりこのクルマの空力特性が優れているからですか?
「いや、まだまだですよ。これからまだまだ良く出来ると思います。まだ全然新しいネタが入っているわけではないので。まだ直線が遅いんですが(苦笑)、それに較べるとコーナーは普通だということですね」
ーー今回の新パーツはフロントウイングくらい?
「そうですね、フロントウイングくらいですね
ーーパワーユニットの問題については、車体側でもなんらかの対策を?
「そうですね、もちろんクーリングに関してはいろいろやっていくことになりますね。今回もいろいろ試していましたし、それを踏まえてやっていくことになりますね」
ーー土日にリアカウルを変えていたのは冷却対策ですか?
「そうですね」
ーー対策はカウルを開けるだけではない?
「まぁ、それだけではないですね。(冷却が必要なのは)いろんな部分がありますから……」
ーーホンダは環境温度が想定していたよりも暑かったために苦しんだということでしたが、マクラーレン側としては昨日よりも暑いコンディションというのは経験したことがありましたよね?
「もちろん経験していますし、もっと暑いときもありましたよね、2007年も暑かったですよね」
ーーエリック・ブリエは開幕時点では準備は50%しかできていなかった話していましたが、現場の感触としてもそのくらいですか?
「現場に深く入っていると(そういうことを)数字に置き換えるのは不可能なんですが、今日初めてレース距離を走ったわけですし、そういう意味ではそのくらい(50%)かもしれないですね」
ーーまだまだ先は長いですか?
「まだまだ楽しみが長いと言ってください(笑)。新しいことをいろいろやっていますし、楽しいですよ!」
ーー2013年の時は『シーズン中になんとか改善を』と言いながらも、後でお話を伺うと『最初から厳しいなと思っていました』とおっしゃっていたじゃないですか? あの時と較べると今は?
「2013年の時とは違って伸びしろはかなりあると思いますし、僕は結構楽しみにしているんですけどね」
ーーシーズン末までには勝てるという期待もありますか?
「それは僕が気軽に口にできることじゃないですし、ちょっと分かんないですけどね(苦笑)」
ーーメルセデスAMGは速すぎるとしても、第2集団までは?
「いつまでにとかどうやってとかいうことは今の時点では言えませんけど、もちろんキャッチアップしなければいけませんし、もちろん不可能ではないと思っていますよ」
(text and photo by米家 峰起)
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