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【アブダビ合同テスト】小松礼雄「ホンダには第3期のような恥ずかしいことはしてほしくない」
アブダビ合同テストを終えて、小松礼雄エンジニアもホンダの初公式テストは気になる様子だった。第3期の迷走ぶりを“恥ずかしかった”と言い切るのは、小松エンジニア自身も第2期のホンダの大活躍を目の当たりにしてそれに憧れていたからだ。2015年はホンダらしい気合いの入った戦いぶりを見せてもらいたいと小松エンジニアは語った。
ーーホンダの初テストはどう見ましたか?
「1回もメインストレートは走ってないんですか? 1回も(1度のランで)1周以上走っていない? それは悲惨だなぁ(苦笑)」
ーー今年のロータス以下?(苦笑)
「以下でしょう? ウチらは一応、2日目で100km走りましたから。でもまぁウチは最初のテストに参加していないから、ヘレスに行っていたらもっと悲惨だったかもしれないですけどね」
ーーそう考えると、来年2月のテストの前にここで走っておいたというのは大きい?
「むちゃくちゃデカいですよ。このパワーユニットは本当に複雑だから、1周でも走れれば学べることはものすごく多いんです。たとえ1周でも膨大なデータが取れる。だから、(夜も忙しいので)最初のテストで寝られると思ったら大間違いですよ。このパワーユニットは本当に大変なんです。でもシルバーストンで4周走って、今回も初日から3周走って、それだけでも大したものだと思いますよ。今年2月のヘレスのレッドブルなんて、全然走れなかったでしょ? あの時は確かバッテリーの個体差が酷くて、ケータハムにしかまともな個体がないとかいう状況もあったくらいだったんです。本当はそんなことがあっちゃいけないんだけど(苦笑)」
ーー日本人としてはホンダに成功してもらいたい? それともライバルとしてはホンダには成功してほしくない?
「基本的には成功してほしくないですよ、ウチらの敵が増えるだけなんだから。でも反面では、第3期みたいな恥ずかしいことはしてほしくないという思いもありますよ。僕の中でのホンダというのは、第2期のマクラーレン・ホンダでバリバリ勝っていたすごいイメージがあるし、本田宗一郎さんが気合い入れてやっていて勝てなかったら悔しくてしょうがないみたいな、そのくらい気合いの入った人たちというイメージだったわけです。どうせなら、そういうホンダに勝ちたいですよね」
ーー第3期のホンダではなく、第2期のようなホンダらしいホンダに勝ちたい?
「第3期なんて、気合いがこれっぽっちも感じられなかったから。あの人たち、全くやる気なかったでしょ? 見てて腹立ちましたもん、さっさと辞めてほしかった。みんなサラリーマンだったから。だから言ったんです、サラリーマンも駐在スタッフも全部辞めさせて契約を別にして、(F1チームのスタッフと同じように)F1契約だけでやることにしたら?って。『そしたら誰も集まらない』っていうから、だったら辞めればいいじゃない? 駐在でこういう待遇じゃなきゃ来られない、なんていうヤツらでやれるわけがないんですよ。
本っ当に、今回はあんなことだけはやめてほしい。ああいうのは恥ずかしいし、やるなら気合い入れてやってほしい。今回はパワーユニットだけというのは救いがありますよね。第3期の時もエンジン屋さんの方がまだレースのことが分かっていた気がするし。だから今回は上手く行ってくれることを願ってますけどね」
(text by 米家 峰起 / photo by 米家 峰起, Lotus)
Comment
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- コメント (2)
いやぁ、わかりやすい!
やっぱ第三期、そうだったんですね…(苦笑)。あれから、なにか進歩はあるのでしょうか??
小松さんは気持ちのいい人ですね。
ガンガンチームを引っ張っていって欲しいです