RACE【レース】

20141106-01

 

ーーここまでチャンピオンシップをリードしていますが、最終戦のダブルポイントで逆転される悪夢を見たりはしない?

「いやいや、僕が見るのはだいたい女の子の夢だけだよ(笑)。まぁ、それは冗談としても、サーキット外ではあんまりレースのことは考えていないし、夢に見ることもないね」

 

ーーニコ・ロズベルグが夢に出て来ることは?

「彼は出てこないね(笑)」

 

ーー恐怖や不安はない?

「不安なんて何もないよ。僕の目を見てもらえれば分かるだろう? なぜなら、自分が今ここに(ランキング首位で)いる理由が分かっているからだ。決してラッキーでこうなったわけじゃない、偶然の結果ではない。このチームに加わり、このチームがベストマシンを作り上げ、最高の結果を手に入れていることには、理由がある。僕自身も自分の経験を最大限に生かしてきたし、やれることは全てやって来た。シーズンを終える時に、『あの時こうしていれば良かった』と後悔するようなところは何もない。だから今ここにいることに不安など一切ないし、どんな結果になろうともそれが自分が全力を尽くした結果であることが分かっているから、恐れなど何もないんだ」

 

ーーカート時代にニコとタイトル争いをしたときと比べて、今年は何が違う?

「う〜ん、カートで戦ったのは随分前のことだからね。僕らがタイトル争いをしたのは確か2000年だったと思う。今年の戦いはあの時とはかなり違っている。今の方がもっと緊迫しているし、戦いの期間も長いし、肉体的にも精神的にも厳しい戦いだ。カート時代はいつも戦ってはいたけど、楽しんでレースをしていたからね。でもF1となるとビジネスとしての側面が強くなる。だから仕方ないね」

 

ーーカート時代のニコとのタイトル争いも制したんですよね?

「そう、彼がクラッシュしたんだ。彼が僕のスリップに入って走っていて、次のラップでロックアップさせてまっすぐタイヤバリアに突っ込んだんだ!(笑) もうもう煙が上がって、すごいクラッシュだったよ。クルマは完全にバリアに入り込んでいたし、今思い返してみても面白い思い出だよ」

 

20141106-02

 

ーー今ニコとは24ポイント差で、もし残り2戦でニコが2連勝してもあなたは確実に2位を獲っていけばタイトルが獲得できるわけですが、それがレース戦略に影響しますか?

「僕はあまりそういうことは考えていないし、よく知らない。今週末もこれまでの数戦と同じようなアプローチで、優勝することだけを考えて臨んでいる。5位とかそんな順位で換装してタイトルを獲るようなことはしたくないし、どうせなら勝ってタイトルを決めたいと思っているしね。

 もちろんここからがシーズンで最も緊迫したところになるわけだけど、正直言って僕の気分は2007年や2008年とは全然違うんだ。2008年のブラジルGPではずっと、自分の上にだけ黒い雲がやって来て雨を降らせているような気分だったし、サーキット中がフェリペ(・マッサ)を応援していたから、週末を通してとても緊迫していた。でも今年は本当にリラックスしているし、ワクワクしているし、これまで自分たちが成し遂げてきたことを同じように続けるだけだと思っている。USGPはパーフェクトな週末ではなかったけど、僕らはそこから学んでさらにインプルーブしようとしている。全てはポジティブだよ」

 

ーーニコは最終戦で優勝すればタイトル獲得の可能性があるわけですが、すでに10回も2位になっている。

「う〜ん(思わず笑みがこぼれる)、そういう質問もたくさんされるんだけど、どう答えて良いか分からないんだよね(苦笑)」

 

ーー2007年や2008年のタイトル争いと比べて、今年のタイトル獲得はもうイージー?

「一度だってイージーだったことなんてないよ。今年のシーズンは本当にすごくハードだった。でもさっきも言った通り、僕はアプローチの仕方を変えるつもりはない。不用意なリスクは冒したくないし、エンジンやギアボックスをいたわりマシンをフィニッシュまで持ち帰ることも大切だけど、今週末も優勝を目指して全力を尽くすことに変わりはないよ」

 

ーー日曜は雨の予報ですが、メルセデスAMGとしては波乱の可能性が増す雨よりもドライのレースの方が良い?

「いや、確かに雨はいろんなことを難しくさせるけど、レースはかなりエキサイティングになる。それに去年のクルマはウエットでのフィーリングがあまり良くなかったけど、日本GPがまさにそうだったように、今年のクルマはウエットでもかなり気持ち良く走れているからね。もちろんドライの方がレースは楽だろうけど、僕はどんなコンディションでもレースができる準備はできているよ」

 

ーーあなたが子供の頃に憧れていたアイルトン・セナの地元でのレースですが、セナへの思いは?

「僕が子供の頃はとにかくレースが好きで、学校から帰るといつもレースのビデオを見ていた。何百回も見たよ。その中で活躍し偉大な成績を収めていたのがアイルトン・セナだった。僕は彼にインスパイアされてこの世界を目指してきたわけだけど、今では自分のハミルトンという名前が同じように子供たちの憧れの対象になっていることをとても誇らしく光栄に思うよ」

 

ーーインテルラゴス・サーキットの改修が予定されていますが、それについては?

「僕はこのサーキットの雰囲気が好きだし、子供の時から見てきたこの最終コーナーからメインストレートにかけてのセクションもこのままであってほしいし、ガレージだって全然問題ないと思う。改善すべきなのはパドックのホスピタリティスペースだけかな」

 

(text by 米家 峰起 / photo by 米家 峰起, MercedesAMG)

 

 

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