10/04
【日本GP・土曜】小林可夢偉「スペック落ちのマシン、0.7秒の不利を抱えて最善は尽くしました」
ーーFP-3の最後にブレーキトラブルでオプションタイヤが試せなかったんだよね?
「今日はブレーキパットが違うものを使ったんですけど、そのせいで温度が管理できなくて左フロントのブレーキがオーバーヒートしてしまって。それで右側も燃えて。それを直さなきゃいけなくなったのでオプションタイヤで走れなくなったという感じですね」
ーーで、予選でのクルマのフィーリングは?
「昨日のクラッシュでパーツがなくて、かなり(旧型パーツに)ダウングレードしなきゃいけなかったのがかデカかったというのが現実ですね。フロアもエンジンカウルも旧型になっちゃったんで。ハンガリーGP前のカウルですね。
(新型フロントウイングを含めた)最高のパッケージを使えていれば、タイム的にはロータスと戦えたんじゃないかなという気はしますね。ダウングレードしてなければ(旧型フロントウイングでも)そこそこマシやったと思いますけどね」
ーー新型フロントウイングの効果は大きかった?
「データを見てもかなり効果があるみたいですね。僕は1回も試してないけどね(苦笑)」
ーーセクター1でずっとマーカスに0.2〜0.3秒差を付けられていたのはそのせい?
「あれは無理ですね、どう考えても(苦笑)。スペック違いの差だけでも0.7〜0.8秒はあるから。それできちんと練習走行をして、セッティングをして、オプションタイヤの感触も試せていたら、(0.8秒だけではなく)もうちょっとタイムは上げられたと思いますね」
ーー逆に言えば、それだけきちんとケータハムも進化していたということ?
「そういうことですね。こんなかたちでそれが実感できてしまいましたね」
ーー昨日から今日までのセッティング作業は?
「何もやってないです。マーカスのデータを真似しただけやけど、僕のクルマはダウングレードしちゃったんで、真似しようもなかったですしね。だから予選はぶっつけ本番でセッティングが全然分からないまま行くしかなかったですね」
ーー自分のアタック自体はやれるだけやったという感じ?
「そんなに悪くないと思います。最後の2セットはほぼ同じタイムやったし、奇跡的に上手くいっても稼げるのは0.1〜0.2秒っていうレベルやったと思います。オプションを一度も使ってなくてぶっつけ本番やったわりには、なんとかやれたかなぁと思いますね。モンツァとかやったら数えるほどしかコーナーがないから1周をまとめるのも難しくないけど、ここはコーナーが多いから完璧にまとめるっていうのはなかなか難しいしね。もうちょっと走り込めていればもうちょっと良いドライビングが見つけられてたかもしれないですけどね。普通に走ってマシンバランスも決められてたら、普通に0.3秒はあるでしょ。でも(オプションで走るのが)1周ずつの3回アタックしかなかったからね」
ーー3回アタックは最初から予定通り?
「これまで走ってないから、それしかないだろうと」
ーーロシアGP以降も新型フロントウイングはこない?
「無理なんじゃないですか? 僕も詳しく聞いてないんで分からないし、聞く気もないし(苦笑)」
ーー明日は雨だけど、このクルマでウエット走行は?
「シビレますね!」
ーー雨だと何かが起きる可能性も増えるんじゃないの?
「でも晴れでも何か起きるんじゃないですか? なんか、みんな結構ええ感じに(はみ出して)行ってますよね。なんなんやろ? グリップは悪いんですよね。頑張ったらあかんのですよ」
ーー明日はドライバーズパレードがなくなるかもしれないそうですが……。
「鈴鹿って時間がないからレーシングスーツのまま行かなきゃ行けないんですよ。だから雨が降ってる中でドラパレをやってずぶ濡れになったままクルマに乗ることになったらヤバいなと思ってたんで、その代わりにきちんと最後まで走り切って、チェッカーを受けてからできるだけゆっくり走って頑張って観客席の皆さんに手を振りたいと思います」
ーー1コーナーでスピンターンでもする?(笑)
「それをしたらこのクルマ潰れちゃうと思うしピットに帰れなくなって請求書が回ってきそうなんで、それだけは辞めときます(苦笑)」
(text and photo by 米家 峰起)
Comment
- トラックバックは利用できません。
- コメント (0)
コメントはありません。