2014 Rd.15 JAPAN

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 ケータハムの新型フロントウイングだが、土曜日からはマーカス・エリクソンのマシンに装着されている。

 

 今回から投入されたメインプレーンとフラップ、翼端板後方が全く異なる新型フロントウイングだが、1つしか用意されていない。金曜はFP-1でエリクソンが新旧の比較テストを行ない、FP-2では小林可夢偉はクラッシュのためテストできていないが、エリクソンはおおむね良好な反応だった。

 

 予選・決勝ではこの新型フロントウイングはエリクソン車に装着されることになったが、これはある程度予想できたことだ。というのも、ベルギーGP以降はチームのパーツ優先権がエリクソンに移っているからだ。

 

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 ベルギーGPでのマシン大幅アップデートに合わせて新造された4号車モノコックは、それ以降ずっとエリクソンに与えられている。アンドレ・ロッテラーと可夢偉は2号車を使用している(シャシーナンバー表参照)。

 

 エリクソンは開幕からずっと1号車を使用し、ハンガリーGPでクラッシュし1号車は補修が必要になった。

 

 可夢偉は開幕戦で2号車を使用してERS起因のブレーキトラブルのためスタート直後にクラッシュをし、第2戦からはずっと3号車を使用。しかし3号車はスペインGP後のテストでクラッシュをしたため、次のモナコGP以降は2号車を使用し、ベルギーGP以降はこれに改修が施されて今も使用されている。

 

 しかし開幕戦でクラッシュして補修を受け、さらにベルギーGPでアップデートのための補修を施された2号車は「継ぎ接ぎだらけで重くなった状態」だという。当然、新造の4号車の方が良い状態だ。

 

 こうした事実からも可夢偉よりもエリクソンの方にパーツ優先権が移っていることは明らかで、今回1つしかない新型フロントウイングがエリクソン車に割り当てられたのも当然のことといえる。金曜に試すことができなかった可夢偉よりも試しているエリクソンにという面もあるだろうが、現在のチームの運営資金がエリクソンの持参金頼みになっており、その状況を鑑みれば、どんな状況であれエリクソン優先体制は揺るがないだろう。

 

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(text and photo by 米家 峰起)

 

 

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