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【GP2ドイツ・日曜】佐藤公哉「お祓いというレベルではない不運、全ては“運”」
ーーレース序盤にファステストラップを記録したのはポイント狙い?
「はい、タイヤのグリップがある序盤のうちにファステストラップを狙っていったんです。クルマの善し悪しもなにも関係なく(フレッシュタイヤのグリップを使って)ファステストのポイントを獲りにいっただけです」
ーー最後に止まったのは?
「なんか、クルマが燃えました。背中が熱くて『ヤバい、死ぬ!』と思ったんで自分で止めました」
ーーそれなのに最後にストフェル・バンドールンに更新されてしまうし、トラブルで止まってしまうし。
「そうですね、なんなんでしょうね……。昨日の時点で、ここまで来るとお祓いとかいうレベルではないですよね。不運もここまでくるともう、清々しいですよ!(怒) 怒ってないですよ、清々しい!(怒)」
ーー昨日のレース1は、8位走行中の6周目にステファン・リケルミと接触してマシンが壊れたわけだけど、もしそのままいっていれば上位に行けた?
「トップ8フィニッシュですね。まぁ2回目のセーフティカーもありましたし、ミディアムタイヤでスタートしていたので、どのみち後ろに下がる運命だったんですよね」
ーーチームメイトはソフトタイヤでスタートしたのが功を奏して優勝しちゃったわけだけど、キミヤ選手がミディアムタイヤでのスタートを選んだのはどうして?
「僕の判断です。序盤の渋滞を避ける意味でもタイヤの保ちを考えても、ミディアムの方が良いだろうと思って。オーソドックスに行けばミディアムなんですよね、実際に上位の大半はミディアムでしたし。別に間違った判断ではなかったと思うんですけど、開幕から見ての通り、運が“ゼロ”に近いんですよね!(怒) てゆうか、ゼロ以下にえぐって落ちてるくらいですから! どれだけ頑張ってもアクシデントに巻き込まれて終わるんでしょうね」
ーー今シーズン、一度もまともにレースができたという感覚はない?
「ないです! ここまで上に来てもこんなことってあるんですね。もう、ホントに“運”ですよ」
ーー昨日の怒りもあったと思うけど、今日は走りながらどんな気分だった?
「気分は最悪でしたよ。でもここまでくると気持ち良いですよね!(怒)」
ーーレース2は24番グリッドスタートだし、ファステストだけ狙いにいこうと?
「まぁ展開によっては可能性もあったのかもしれませんけど、1年これだけ悪いことが続きゃあ、ファステストラップくらい獲っても良いでしょ!?と思って。そのレベルなんですよ……」
ーーだけど、今週末でクルマの良さは確認できたのでは?
「まぁ、そうですね。予選で前に行けたし、その点は良かったんでしょうけど、GP2のレースは“運”ですから! 運があれば前に行けるし、どんだけ速くても運がなければいろんなことが起きて下がっちゃいますから。ヨーロッパの他のカテゴリーでもそういう側面はありますけど、GP2はそれがものすごく大きいんですよね」
ーーでも今回の予選くらいのポジションに居続ければ、そのうち運が向いてくるのでは?
「だと良いんですけどね。でも(レースが)この調子だと結果は出ないでしょうね」
ーー時には引くところは引いて、確実に完走を目指したりはしない?
「引くところを引いても昨日みたいに後ろから突っ込んでくる人がいたりしますからね……。前を走ってても後ろからオカマ掘られるし、どこを走っててもダメですね」
ーー次のスパも知ってるサーキットだよね?
「ドイツF3で走ってます。危ないサーキットだなっていう印象です。雨が降るとオールージュが。F3の時はポールだったんですけど、あれはクルマが良かったんで。真実を言うと、(必要なのは)運とクルマですね。セクター2だって決まってるクルマだったら速く走れますし、ドライバーは特にすることもありません。コーナーが来たらブレーキを踏んでハンドルを切って、またアクセルを踏むだけです。いくらライコネンがスパが速いと言ったって、ケータハムに乗って勝てるわけないですよね。なので、次もウチのクルマが決まっていることを願っています」
(text by 米家 峰起 / photo by 米家 峰起, GP2)
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