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【モナコGP・日曜】小林可夢偉「あの接触がなければ10位入賞できていたはずなのに……」
波乱の展開と、それに乗じた浮上を狙ったはずの小林可夢偉とケータハムだったが、まさか逆にマルシア勢にそれを現実のものとされてしまうという思いも寄らない結果になってしまった。強引な追い越しを仕掛けたジュール・ビアンキとの接触でダメージを負い、その後はペースが上げられず。レース後の可夢偉はガックリと落ち込んでいたが、それでも今後に向けた希望は失ってはいなかった。
ーーなんとも言えない結果になってしまいましたね……。
「ガッツリとクルマを壊されたんで、しょうがないですね……。クルマの横のフロアがばっしりと壊れてましたよ」
ーー無線で『あんなの許されないでしょ?』と言っていたのは、ビアンキのオーバーテイクのこと?
「そうそう。抗議してくれってチームには言うたんですけど、それがどう伝わってるかは分かりませんけどね」
ーーその直前のキミ・ライコネンとのバトルは?
「あれは僕がシケインをカットしたから、普通に譲っただけですね」
ーーその時にビアンキにも抜かれてしまった?
「いや、(ラスカスで)インを閉めたんですけど、なんか知らんけどパコーン!って入って来て、『えぇっ!?』みたいな。ラスカスの1個目じゃなくて、2個目のターンインで入って来てタイヤを当てて、わざとやろ!?みたいな。何回も当たってたし。押し出してきたんで、そのままいったら僕が絶対スピンするから、逃げるしかなかったんですよね」
ーーダメージは大きかった?
「相当いってますよ、サイドポッドのラジエターまでいってますからね。走り続けられたのが奇跡的なくらいですよ。しかも、あれでもペナルティもらってないんですよね、アイツ? ペナルティ喰らうやろ、喰らうやろって言うてたのに、全然喰らわへんし」
ーーその後ペースが上がらなくなったのは、そのダメージの影響だった?
「そう。あれは相当ダウンフォースがなくなってましたよ。ブレーキングしても真っ直ぐ止まらへんし、ずっとこんなんですよ!(といってステアリングを大きく切る動作をする) 5回くらい横向きましたよ、僕。もう走るのが恐いくらい。
後ろに全然気流がいってなくて、(フロアが壊れた)右側だけダウンフォースがなくなってるんですよね、多分」
ーー序盤はビアンキの前で頑張っていたよね?
「なんとか抑えられそうな感じはあったんですよね。ペースはそんなに良くはなかったんですけど」
ーーあれがなければ入賞できていたよね。
「うん、少なくとも10位入賞やったと思うし。無茶苦茶ですよ」
ーーここは前半戦最大のチャンスだったはずだよね? ある意味、マルシアがやったことを自分たちがやろうとしていたわけでしょ?
「そうですね、まぁ普通に行けばね。ここが一番荒れるレースやからね。生き残るのは生き残ったんやけど、遅すぎたっていうね(苦笑)」
ーーこの先、マルシアを逆転するのは結構厳しい?
「いや、頑張るしかないでしょう、とにかく。今日だってスタート後はずっと前にいたんやから、いけんことはないっていうのは間違いないし」
(text and photo by 米家 峰起)
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- コメント (2)
後半のペースの悪さの原因はそれだったんですね。まだまだこれからですよね。頑張れ可夢偉。
バルセロナ後のテストで見つかったという対策を施すためのパーツ開発が待たれますね。今日の記事でお届けした通り、マルシアもまだまだやるぞと結構息巻いていましたから・・・。