05/25
【GP2モナコ・土曜】伊沢拓也「このままの成績じゃ自分がどうなるかは分かっている」
ーー13周目にピットに戻ってリタイアしてしまいましたが、疲れる前に終わってしまったという感じ?
「そうですね。最初は大丈夫だったんですけど、数周目からブレーキのトラブルが出始めて、それがどんどん酷くなっていっちゃったんで危ないからやめました」
ーーブレーキのフェード? それとも片効きになるような?
「ブレーキは効くんですけどどんどんペダルが奥に入っていってしまうような状態で、それが普通の量じゃなくなっちゃったんです。ピットとやりとりをしながら1回前との間隔を空けてブレーキを冷やしてみたりもしたんですけど、そういうことじゃなさそうで。原因はまだ分からないんですけど、データでもおかしなところは出ていましたし。他のサーキットだったらもう少し粘れたのかもしれないけど、(エスケープゾーンの少ない)ここじゃちょっと危ないですからね」
ーー前にもそういうトラブルはでたことはなかった?
「バルセロナでもブレーキのトラブルが出たんですけど、それは前にクルマがいて熱が上がりすぎたせいで、前と間隔を空ければ直ったりしたんですけど、今日はそういう問題じゃなかったですね」
ーーもしトラブルがなければ、その後のレース展開はどうだった?
「ここは抜けるかどうか分からないんで何とも言えませんけど、前についていくのは全然問題なかったですし、ペース的にはあの中では走れたと思います」
ーースタートは20番グリッドから16位までポジションを上げましたね。
「スタートは悪くなかったですね。そういうところは良いんですけど、自分の中ではもっと速く走りたいっていうところがあるんで……。今日言えることはあんまりないし、そのくらいですね(苦笑)」
ーーやっぱり予選で上位からスタートできないと厳しい?
「誰だってそうなんでしょうけど、それができないのがもどかしいし歯がゆいです。ここで歯を食いしばって自分のスピードを上げることでしか道は開けないと思うんで、頑張ります」
ーー今週末は厳しいレースだったけど、得たものはあった?
「まぁ結果が良ければ何か言えると思いますけど、言えることはそんなにないですね。『これがこうなりました』っていうところを挙げればたくさんありますけど、そんなのはどうでも良くて、必要なのは結果だけだと思ってますから。結果が出ていない以上、何を言っても良いわけになるし、意味がないし。内容どうこうよりも結果を出して、そんなことを考えなくても良い状況を作りたいと思っています。状況は楽ではないですけど、今が踏ん張りどころだと思います」
ーー中には「なんだ伊沢遅いのかよ」ってガッカリしている人もいるかと思うんだけど、少しずつ前進はできているわけだよね?
「うん、でも今の状況だと遅いと思われてもしょうがないですよね。今自分がどういう状況で少しずつ前進してますって説明したところで、結果が伴わなければそれは言い訳にしかならないし、遅いって思われてもしょうがないと思うし、そうならないように結果を出すしかないと思ってます。どんなステップを踏んでも、それが結果に繋がらなければ何の意味もないわけですから。日本だろうとどこだろうと今みたいな成績じゃ道はなくなるだろうし、今の状況が最後まで続けば自分がどうなるかっていうことも分かっています。そうならないためには、やることはひとつだけですから」
ーー日本のファンの人たちも期待していると思うし。
「自分自身も自分に期待してるし、それをかたちにできないっていうのは本当に自分の中でも悔しいし言葉にできない思いなんですけど、誰にとってもそれができるかどうかがこのGP2の世界に来て成功できるかどうかの鍵だと思うんで」
ーー次は一般的なサーキットだし、ここまでの3ラウンドで得たものは出せる?
「それを言うのは簡単なんですけど、今は本当にそれをやりたいっていう思いだけです」
(text by 米家 峰起/ photo by GP2)
Comment
- トラックバックは利用できません。
- コメント (0)
コメントはありません。