【特別レポート】ホンダ、F1総責任者廃止は既定路線。プロジェクト統括と開発統括は第二期F1や『N BOX』開発責任者の浅木氏を起用
12月7日、ホンダがF1活動の体制変更を発表した。2015年のF1復帰からF1活動を統括してきた「F1プロジェクト総責任者」のポジションを廃止し、レース現場運営を統括するテクニカルディレクター職を新たに設置することになった。
これにともない長谷川祐介F1総責任者が退任し、田辺豊治エンジニアがテクニカルディレクターに就任する。田辺エンジニアは1990年〜92年に第二期F1活動でゲルハルト・ベルガーの担当エンジニアを務め、その後はインディのエンジン開発を担当、2003年からは再びF1に携わり2007年までジェンソン・バトンの担当エンジニアを務め、2008年にはF1開発責任者となっていた。第三期F1活動でジャック・ビルヌーブや佐藤琢磨の担当エンジニアを務め2008年には現場責任者チーフエンジニアとなっていた長谷川エンジニアとは第3期F1活動の双璧を成す中心人物の一人で盟友とも言える存在だった。
この発表だけを見れば、長谷川総責任者に代わって田辺テクニカルディレクターがF1活動統括を引き継ぐようにみえるが、実際にはそうではない。田辺テクニカルディレクターはミルトンキーンズのHRD UKの所属となり、あくまで現場運営を統括するのみで開発には直接タッチせず、F1活動を統括する従来のF1プロジェクト総責任者のような立場ではない。
F1プロジェクト総責任者の役割のうち、現場運営をテクニカルディレクター、開発統括をHRD Sakuraへと分割したかたちだ。
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こんにちは。
いつも楽しく記事を拝見しています。
今回の体制変更で、長谷川さんはF1活動から離れてしまうのですか?
ホンダのF1HPの英語版には、長谷川さんは総責任者を解任しチーフエグゼクティブエンジニアじ就任すると書いてありました。
どこかのインタビューで山本部長が長谷川さんを更迭するようなことは無いと仰っていましたが、実際のところどうなんでしょうか?
テクニカルディレクターを長谷川さんじゃなく田辺さんに変更する意味も、HRD Sakuraの開発者の名前を出さないのも、理由はよくわかりませんが、長谷川さんの保守的なアプローチなど現場と開発陣で色々あったんだと思います。外野にいる人間にはわからないですけど。
どちらにしても、この組織変更が良い結果に結びついて欲しいです。
4行目(ホンダのF1HP~書いてありました。のところを訂正)
ホンダのHP(hondaracingf1.com)の英語版で、ニュースルームを見ると、Honda Renews its F1 Project Team Structureこのようなタイトルで記事があります。
そこには、Yusuke Hasegawa will become Executive Chief Engineer.と書いてあり、長谷川さんはチーフエグゼクティブエンジニアに就任すると書いてあります。
この場合のチーフエグゼクティブエンジニアは、具体的にどんなことをするのでしょうか?
長谷川さんは研究所の主席研究員(Executive Chief Engineer)となり、市販車も含めたホンダの全般的な開発に携わることになります。ちなみにこれまでも主席研究員という立場ではありましたが、その担当としてF1総責任者という立場を務めておられました。具体的にどのようなお仕事を担当されるのかは聞いていませんが、おそらくはF1やモータースポーツではなく市販車か何かの部署の責任者を担当されるのではないかと思います。第3期の後はASIMOをやられていたくらいですしね。
返信有難うございます。
Executive Chief Engineer=主席研究員だったんですね。
個人的には、長谷川さんが今まで総責任者として培った様々なことを2018年以降のF1活動にも活かして欲しかったな~と言う気持ちがあります。
オーストリアGPの時に、山本MS部長も長谷川さんの更迭は考えていないと言っていたのにF1活動から外れるんだったら何だったんだろうな…とも、思っています。
とりあえず、長谷川さんは今シーズン色々と難しい立場で大変だったろうな~と思うので、次具体的になんの仕事を担当するかはわかりませんが、お疲れ様と言う感じです。
次の田辺テクニカルディレクター、浅木泰昭執行役員もF1経験があるみたいでこれが少しでも上を目指すのに繋がってくれることを期待ですね。
ホンダ関係者のシーズン振り返り、特別インタビューがあるかわかりませんけど、シーズンオフのコンテンツも楽しみにしています。