REPORT【報道】

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 メルセデスAMG F1 W05のベールが剥がされた瞬間、眩しいLEDの光が目に飛び込んできた。いかにもエコだと言わんばかりのグリーンのライトが、ハイブリッドシステムを組み込んだ新時代のF1を象徴しているように見えた。

 

 環境に配慮する自動車メーカーらしいメルセデスAMGのアイディアかと思いきや、これは今季からどのチームのマシンにも装着が義務づけられた標準装備だ。グリーン、オレンジ、レッドの3色に光るそのLEDの機能に注目してみよう。

 

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 そもそもこれは、日本のSuperGTで走るCR-Z GTのようにエコロジーや環境性能をアピールするためのものでもなければ、Super Formulaで使われていたオーバーテイクボタンの使用中にピカピカと点滅するようなものでもない。マシン整備を行なうチームクルーや、コースサイドでマシン撤去作業にあたるマーシャルたちの安全を配慮したものだ。

 

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 このLEDはERS(エネルギー回生システム)の作動状況を表わすもので、3色でそれぞれ以下のような状態を示す。

 

 ●グリーン:  ERSに異常なし(マシン停止中)

 ●オレンジ:  ERSに異常なし(マシン走行中)

 ●レッド:   ERSに異常あり

 

 このライトの表示状態を見て、クルーやマーシャルはマシンに対する対応を決める。レッドLEDが点灯している場合は、ゴム手袋の着用が必須となるというわけだ。

 

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 実はKERSの作動状況を示すLEDは昨年までもコクピット前方のモノコック正面に埋め込まれていた。しかし非常に小さなライトでしかなかった。今季からバッテリー容量が約10倍に拡大し、漏電時の危険性も増したため、このようにオンボードカメラ部に装着して視認性を高める措置が執られたというわけだ。

 

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 LEDはオンボードカメラ付け根の前方・左右側面・後方の4方向に計7個取り付けられ、どの角度からでも視認しやすいように配慮されている。

 

 製造業者はまだ明らかになっていないが、いわゆるFIA標準品であり、おそらく標準ECUやテールライトと同様にMES(マクラーレン・エレクトロニクス・システムズ)製だと思われる。

 

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 実はヘレス合同テストではこのシステムがきちんと作動しておらず、ライトの点灯は不安定だったとのこと。オレンジとレッドがやや識別しづらいのではないかという指摘もあり、開幕戦までにまだテストでの熟成が必要な状況だ。

 

(text by 米家 峰起 / photo by 米家 峰起, Wri2)

 

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