REPORT【報道】

20140923-01

 

 今季から日本人ドラバーである伊沢拓也をGP2に送り込んだホンダの若手育成プログラム、HFDP(ホンダ・フォーミュラ・ドリーム・プロジェクト)だが、2015年に向けてヨーロッパにおける活動計画を再検討中だという。

 

 マクラーレンとの提携によってARTからGP2に参戦を開始した伊沢だが、2ラウンドを残して最高位は3位、22ポイントでランキング16位と、決して期待にそぐう結果を残せているとは言えない。ここまでの内容と結果を踏まえて、ホンダ社内ではGP2以外のカテゴリーへの変更も視野に入れている。また、伊沢以外のドライバーの起用も視野に入れているようだ。

 

 ただし、F1を目指して日本人ドライバーをヨーロッパで走らせて育成していくという方針は変わらないようだ。

 

 ホンダ本社でHFDPを統括する佐藤英夫モータースポーツ部長は次のように語る。

 

「来季のHFDPの活動については、GP2以外のカテゴリーも含めて検討しているところです。GP2はマシンやタイヤ、ヨーロッパ特有の難しさがあります。フリー走行も含めて走行時間も短い。それについては伊沢からも報告を受けて把握しています」

 

「他のカテゴリーとなると、当然ながらフォーミュラ・ルノー3.5が候補になるでしょう。GP3やF3では役不足でしょうし、AUTO GPということはありません(苦笑)」

 

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 伊沢はすでにGP2の今季残りの2戦に加えてスーパーフォーミュラの2戦に参戦することが明らかになっている。道上龍を代表に据えて新設されたチームでスーパーフォーミュラでの経験のあるスタッフがいないため当初は苦戦が予想されるが、伊沢は今季導入の新型シャシーSF14を開幕前からテストドライブしており、経験も豊富だ。

 

 来季についてはそのままスーパーフォーミュラに参戦するのか、ヨーロッパでの活動に留まるのかは決まっていないという。

 

「ヨーロッパで日本人を乗せて育成していきたいというコンセプトは変わりません。伊沢になるかどうか、それは今季の成績や本人の希望、それからチーム側の希望も聞きながら決めていきたいと思っています」(佐藤モータースポーツ部長)

 

 今季のGP2起用については、元々伊沢と山本尚貴、塚越広大の3人をマクラーレンでテストして伊沢に決めたという経緯があった。山本も塚越も今年になってGP2の現場に見学に来ており、特に山本は真剣に参戦を見据えての視察という様子だった。

 

 FCJ(フォーミュラ・チャレンジ・ジャパン)の消滅によって浮いた予算をスライドさせてのヨーロッパ活動プログラムだが、ホンダのF1復帰に合わせてF1への道筋をより明確に形成するというのなら、GP2 のみならずGP3も合わせてF1直系のカテゴリーでそれぞれドライバーを育成していくようなさらなるスケールアップが必要なのかもしれない。

 

 ただし現在GP2には参戦ドライバーおよび参戦チームの減少によりシリーズの運営維持が難しくなっているという側面があり、来季に関してもまだ不透明な状態だとも言われている。ホンダのHFDPについても、このあたりがクリアになるまで計画の確定は難しいだろう。

 

(text by 米家 峰起 / photo by 米家 峰起, Renalut)

 

 

 

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