【アプレゲールですいません。】マノー消滅……
マノーF1チームの消滅が事実上決まりました。残念ですが、あのような財務状況では続けられないだろうし、仕方のないことだったのかもしれません。借金をしまくって見切り発車でシーズンに臨んでも、そんな状態で結果を出すのは難しいでしょうし、結果が出なければ財務状況はさらに悪化するばかり。
そうなればチーム関係者はツラい思いをすることになるでしょうし、この段階で給料の未払いもないまま終わることは、決して悪いことではなかったかもしれません。このタイミングなら、まだ他チームに移籍して2017年シーズンを迎えることも可能でしょうし。
1月いっぱいで破産が決まり、資産が競売に掛けられることになります。これを全て買い取って参戦を目指そうとしている人もいるといいますが、マシンや機材があってもF1に参戦できるわけではないので、そう簡単にいくとは思えません。チーム数とマシン台数が減ることは誰も臨んでいませんから、FIAや全チームの承認は得られるかもしれません。しかしレースは機材さえあればできるというものではなく、ノウハウや経験を持った人がいなければクルマを走らせることさえままなりません。F1のような複雑な世界になればなるほど、経験がものを言います。
すでに大半のスタッフがマノーを離れて他チームに就職先を見付けている状態では、充分な経験あるスタッフを確保することも難しいでしょう。昨年参戦を開始したハースでも人材を集めるのに苦労して、当初はかなり多くのスタッフが何人分もの仕事を掛け持ちするような状況でした。もし今マノーの資産を買って参戦するとしても、去年のハース以上に苦しい人材不足の状況に直面することになるでしょう。
いずれにしてもチームの資産は一度全て宙に浮いた状態になるはず。なので僕は急いでマノーのメディア用ウェブサイトからめぼしい広報写真をダウンロードしました。貧乏性なもので、すみません(苦笑)。
ケータハムの時もそうでしたが、とにかくチーム消滅には残念な気持ちでいっぱいです。
(text by 米家 峰起 / photo by Manor)
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